君のそばで眠りたい (ページ19)

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その日の打ち上げは、２次会まであった

　

「それじゃあお疲れさまでした！
　丸山さん、ありがとうございました！！」

　

お酒入ったら、私ずっとニコニコしてるみたいです、

　

と、待ち時間に話してくれたとおり、

Aちゃんは、ずっと俺のくだらないギャグを

ニコニコ見守ってくれてた

　

…また、Aが俺の前から

いなくなってしまう

　

　

そう感じた

　

　

インスピレーション…やっけ？

その、直感ってやつで、

　

今を逃したらあかん、

　

　

そんな気がした

　

　

「あ、A…さん、」ｺｿｯ

「はい？」

　

耳を近づけてきたAちゃんは

「よかったら、今度ご飯行こう」

　

きょとんとした顔で、俺を見上げた

　

「…？」

　

　

　

どんな運命になっても

だれよりも今、Aが大切で、

守りたくて、

　

　

「えっと、５回、…二人で」

　

彼女は少し笑って、靴を履き始めた

酔っているようやけど、足元はぐらつくことなく、

しっかりしていた

　

　

　

「…わかってるやろ(笑)」

「うん、わかってる(笑)」

「好き、やの、Aのことが」

　

　

　

言いなれてしまった、二人だけの愛言葉

　

「うん…て、それ５回目で言わないと！(笑)
　そしてお酒入ってないときに！」

　

「…誘惑に弱いな～俺(笑)」

　

「今日あたり告白してくれるんだろうなって
　思った」

　

オレンジの花束、玄関に飾ろうかなって

彼女は嬉しそうに花束を抱きしめた

　

「…おそろいやね、お花」

　

　

彼女は、そうですね、と手の中の

花束を見つめて、深呼吸した