アネモネ

忘れるほどに ページ24

＊


　





仕事が終わると

　



「お疲れ様」


　



と小さい声で言い、



　


カナミちゃんはすぐに帰ってもうた



　




…






　

「なぁ何が正解やったん…？」


　


亮「アホか、普通に聞けばよかったやん」


　



「なんて？」


　


亮「自分俺のこと好きなん？って」



　




「それでうんて言われたらどうすんねん」








　



今から飲み屋来いって誘ったら


　


今彼女ん家って断られて

　

代わりに電話がかかってきた


　









亮「それは普通に、ごめん俺そういう気持ちやないって」

　





「一緒やんか」


　



亮「ほんまシバくで？

　 自分がフラれた方まだマシやろ


　 他に好きな人いるっての1番ヒドイからな!



　 それ、嘘なんやから」

　






　


たしかに



　





「なぁ亮、もう1個相談あんねんけど」


　


亮「なに？」





「夏目Aとキスした」


　


亮「はぁ？」


　



　




　

付き合おうという言葉はなかったこと

　


それ以上はしていないこと


　



自分は好きだということ


　



相手は気になってると言ってくれたこと

　






それを伝えた


　








亮「あとはお前が言えばええやん


　付き合うてほしいって


　女は言葉で言うてほしい生き物やからさ」

　






　



「…亮なんでそんな気持ちわかるん？

　女なん？」


　



亮「はぁ?! お前やないわアホ! じゃあな」



　



　




　


…なるほど、あとは

　



Aに言えばええんやな


　






…なんで俺こんな弱気なん

　






これまで、


　


どうしてきてたんやっけ









どうやって付き合って






どうやって別れたんだっけ


　









Aのどこが好きなんややっけ

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