MURDER ページ16
…
助手席に座った私の膝に
羽織っていたパーカーをかけてくれた
「…お店は」
「…辞める理由ができたからもういい」
「…帰る？」
「…」
「その格好で外におりたくないやろ」
「しんどい…」
「…お前ん家に送ればええの？
俺彼女待ってんねん家で」
「彼女おるの嘘やろ？」
「…はぁ」
ハンドルに片手をかけた横山さんは
開いてる窓にむかってため息をついた
「…その仕事してれば嘘も見抜くんや」
「横山さんは純粋やから
きっと誰でもすぐわかるよ」
「…辞める理由ってなんなん」
「18年前、付き合ってた不良に
いつものように襲われそうになってたんよ」
「…」
「そん時、助けてくれた人おらんかったら
きっとあたしは自分で命をたってたかもしらん」
「…」
好きやったから
大好きやったから
ごめんて言われたら許してしまってた
そんな私も憎い
「その不良な？ああいうお店好きで
よお通っててん
せやからあそこで働いて
あいつが来たときに復讐してやろうと思っててん」
「…復讐て
しかもお前の店に来る確率なんか…」
「アホらしいやろ？
でもな？私も悪いんやけど
別れたあとあいつ、
おかんの運転してた車にわざとぶつかって
おかんを植物状態にさせたんやで」
「…」
「想像できひんやろ？
全身動かへんねん、生きてるのに!」
「…もうええよ」
「もうええことない!
悔しかったんよ、
あいつムショに入ったくせに
なんも反省せんと出てきてん」
「…お前、まさか復讐って」
「…気ぃついたらあいつの首に
手ぇかけとった」
「…」
「人殺しや、あたし」
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みくや(プロフ) - ゆあんさん» ゆあんさん、わざわざコメントありがとうございました!!これからもよろしくお願いします!! (2016年4月30日 1時) (
レス) id: 3ea7d927c8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあん(プロフ) - こんばんは！前作に引き続き読ませていただきました！やっぱり秘密ってこともあってすごい切なく感じました！これからも頑張ってください！ (2016年4月30日 0時) (レス) id: e5b88d76f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みくや
| 作成日時：2016年4月21日 12時
