バニラに溶ける３/yzr ページ3
お腹を抱えて笑うAちゃんに面食らってしまい間抜けが声が漏れる。その声もAちゃんのツボだったのか更に笑いが止まらなくなってしまったようでひーひーと苦しそうに息をしていた。
ここまで笑っているAちゃんを見るのは久しぶりで、しかも、なぜこんなに面白がっているのがかわからなくて何も言えない。
「ふーっ、笑った笑った…あのね、ゆづくん。私ゆづくんに選手として見られてないと思ってた！ただのからかい甲斐がある後輩だと思われててると思ってて、すっごくムカついてたの！でも、さっき怒ってくれてようやくわかった。ちゃんと、私のことをいち選手だとして見てくれてるってことが！」
「な、なにそれ…」
そんな風に思われてたのか…それは、申し訳ないことをしたな。
でも、それよりも大事なのはAちゃんが俺のことをゆづくんって呼んでくれたことと仲の良い友達と接するときのようにタメ口で話してくれたことだ。
今の俺達の間には他人行儀なんて言葉、全く似合わない。
やばい、嬉しすぎて顔がにやける。
「うん！ゆづくんの言う通り休憩にする。…ごめんね、ワガママ言っちゃって」
「いや、俺も強く言い過ぎたから…」
「私のためでしょ？ぜーんぜん気にしてないから、一緒に休憩しよ！なんだか急に話したいこといっぱい出てきちゃった」
「う、うん」
いつものAちゃんじゃないみたいで(俺以外の選手にはいつもこんな感じだが)やけに緊張してしまう。冷たいAちゃんに慣れすぎたんだ。
Aちゃんは妙にドキドキしている俺のことを気にも留めず、腕を組んできた。
いつもなら飛び上がるくらいに嬉しい、いや今も飛び上がりたいくらいには嬉しいが、その行為に胸が高鳴ってしまう。
あれ、なんだかおかしいな。
「顔、赤いですよ。羽生先輩？」
「いや、ちょっと…見ないで」
ずっとかわいいかわいい後輩だとしか思っていなかったのに、なぜか今はそれ以外の気持ちが芽生えてきそうで、困惑。
真っ赤な顔を見られたくなくて必死に顔をそらす俺を面白がってAちゃんは更に距離を縮めてきた。
あててきている胸をいつも以上に意識してしまう。いや、今まで意識してこなかった分今になって帰ってきやがった。
「あんまり子供扱いしないほうが身のためですよ。はにゅー先輩」
ばかみたいラブストーリー/shm→←バニラに溶ける２/yzr
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 115人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
kokona(プロフ) - オメガバースの話、続きが凄く気になります…！ (2019年4月1日 8時) (
レス) id: 498a098029 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - ?まなかさん» オメガバース凄く好きなんです...！いつもコメントありがとうございます！すっごくモチベーションに繋がるし、嬉しいです！ (2018年4月6日 22時) (レス) id: e662d7ec1b (このIDを非表示/違反報告)
?まなか(プロフ) - お、オメガバースイイですねぇ。うへへ。素晴らしいです。作者様好き！！ (2018年4月6日 17時) (レス) id: dbf487caee (このIDを非表示/違反報告)
天音みく(プロフ) - ?まなかさん» はい！エイプリルフールのおふざけ話でした！驚いてもらえて嬉しいです笑 (2018年4月1日 14時) (レス) id: e662d7ec1b (このIDを非表示/違反報告)
天音みく(プロフ) - シーカさん» 読んでいただきありがとうございます！おふざけで書いた文章なのでそう言ってもらえると嬉しいです笑これからもどんどん更新するのでよろしくお願いします〜！ (2018年4月1日 13時) (レス) id: e662d7ec1b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みく | 作成日時：2018年3月26日 10時
