14話 ページ14
そんな他愛のない話をしていると突然ズボンの上から触られる
「!」
ち、痴漢…?!どうしよう…
恐怖は勿論、知らない男の人に触られているという嫌悪感がお腹から湧き上がってくる
しかし中王区から出たての私はどう対処すればいいのか分からず、顔を歪めるしか出来なかった
「?どうかした?」
「あ…いえ…」
そう答えた瞬間その人の行動が大胆になるのがわかる
やめてくださいと口を開こうとするがどうしても声が出ない
恐怖と嫌悪感に苛まれて涙が出そうになったその時
「オイ」
と声が聞こえる
痴漢かと思ったがその痴漢の手も止まり痴漢じゃないことがわかる
誰かと思い顔を上げるとおばあさんの横に座っていたアロハシャツの男の人がこちらをじっと睨んでいた
「は、はい…!」
もうよく分からない事がおきすぎて掠れる声でそう返事をする
「オイ何無視してんだ」
そんな声が聞こえてきてビクッとなる
は、早く言い直さなきゃ…
そう口を開くとその男の人が私を殴る
ではなく後ろにいた痴漢を殴る
「え…ど、どうして…」
そう声が漏れるがその声はその人を批判する声にかき消される
「オイ何してんだよ!!」
「あ、あんた大丈夫か?!」
それと同時にバス停に着く
「お前、なんでこんなことしたんだよ!!」
するとその人は特に何も言い返すことはなく
「イラついたから」
と言って出ていってしまった
「怖い人が隣にいたのねぇ…」
そう眉を下げるおばあさんに慌てて弁解をする
「ち、ちがいます!!この人痴漢だったんです!!
あの人は助けてくれたんです!!」
「あらそうなの?」
しかしそう言うと今度はバスの人達の目がこちらに移る
「はぁ?だったら最初から言えばよかっただろ」
「ほんとだよ。
最初から言ってればこんなことにもならなかったのに」
それは嫌疑の目
「ッ…ご、ごめんなさい…」
慌てて荷物を持ってバスから駆け下りた
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朧 - 面白かったです。今後の更新待ってます。 (2020年3月12日 0時) (レス) id: 8e3203b515 (このIDを非表示/違反報告)
れお - 更新してくださってありがとうございます!!!中王区が中央区になっていました……理由がありましたら…………すみません (2020年1月3日 11時) (レス) id: b9ae8da24b (このIDを非表示/違反報告)
れお - うぁぁぁぁぁん((泣 更新停止になっちゃったよ! なら私は更新を待つだけだ…… 更新停止中でもいつでも更新お待ちしてますよ!頑張ってください!! (2019年11月30日 11時) (レス) id: b9ae8da24b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヘアリー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/
作成日時:2019年9月9日 0時