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「ぅおおおおおい！！お頭それはないだろ！！！」
「会って早々？！しかも風邪気味の子に？！」
「いや、というより」
「「「この華奢な子が酒樽6個も持ったのか？！」」」
「シャンクス！！この子に触るんじゃないよ！！」
手を引き剥がして自分の後ろにAを隠すレティシア
「オイオイレティそれはないだろ！」
「私が預かってる以上この子はうちの子だよ！
下手なことはさせないんだから！」
ひょこっとレティの背中から顔を出すとAは笑う
「あぁ、やっぱりそうだ
この前倒れてた方ですよね？
お金が無くて行き倒れてわけじゃないんですね良かった」
「お、おう！行き倒れることは無いから俺と一緒に海に……」
「行きません」
「一々ウジウジとキノコ生やしてんじゃないよ！！
ほら早く部屋戻りなこの変人が何してくるかわかんないよ」
「は、はい」
「待て！せめて名前だけでも！！」
「誰が教えるか！」
「Aです」
「A…」
「なんで馬鹿正直に答えるんだいおばか！」
Aをペシッと叩くレティシア
「いてっ
うぅ、だって〜」
「ほら早く戻んなさい」
「はぁい」
Aは叩かれた場所を擦りながら部屋に戻る
「A！」
シャンクスがそう名前を呼ぶとAは不思議そうな顔して振り返る
「俺達はここを拠点にしてる！
次拠点移すまでに絶対首を縦に振らせてみせる！」
振り絞ったように出したシャンクスの言葉で一同がシンッと静まり返る
じっとシャンクスがAを見つめるとAはぎゅっと着ていた羽織りを握って黙り込む
しばらくの沈黙の後海賊達に見守られながらAはゆっくりと口を開ける
「…ご、ご勝手にどうぞ…？」
訳が分からなさそうにそう答えると辺りが先程は違う沈黙で包まれる
「……」
「ぶはっ！」
一人がそう吹き出すと同時に全員があっはっはっと笑い始めた
「オイオイお頭、元気だせって」
「笑うなお前ら！！」
「いやぁ嬢ちゃんおもしれぇな！」
「ヤソップ！」
「いやアンタはやるときはやる子だと思ってたよ
よく言ったよプッ」
「レティ！！笑ったろ今！！笑ったろ！！」
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作者名：ヘアリー | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/
作成日時：2022年10月9日 9時
