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マルコが甲板に出てみるとまだ宴は続いているようで賑やかだった
ざっと辺りを見渡すがどこにもAの姿が見当たらない
「(海賊嫌いを一人で置いておくのは流石にやらかしたかな)」
そんな事考えながら歩いていると少し離れたところに手すりにつかまって海を見ているAの姿があった
「何してんだよい」
Aの隣にAのように手すりに掴まって話しかけるマルコ
そんなマルコの姿を見るとAはむぅと不機嫌そうに頬をふくらませる
「なんですか
慣れない船でひとりぼっちにされた私の気持ち分かります?」
いじけたようにそういうとマルコは面白そうに笑う
「悪かったよい」
「反省してないでしょう
全く、色んな人に飲み比べ頼まれて大変だったんですから」
暫くそんな話をしたあと、Aとマルコの間には沈黙が流れる
「困り事は解決したかよい?」
「...多分
まだ、どうしていいかは分かりませんけど
でも...」
「でも?」
「やっぱり、あの人達は好きです」
「!」
【「お兄ちゃんはすき」】
過去の姿と重ね、改めて同一人物なんだと実感するマルコ
「(あんなに小さかったのにな...)」
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作者名:ヘアリー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/
作成日時:2022年10月9日 9時