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「ったくほんとに騒がしいんだからアイツら
A?大丈夫かい?
もうアイツらは帰ったよ

果物切ったから食べにおいで」



そうレティシアが言うとガチャと部屋の扉が開かれる



「落ち着いたかい?」



「はい
あの...ごめんなさい...」



「謝って欲しいわけじゃないさ
ほら、早く下に行こう」



そういってレティシアが歩き始めると少し間を開けてAも歩き始める



そんなAの様子を見てレティシアがふっと笑った






レティシアに見守られながら果物を三切れぐらい食べた後Aは口を開く



「レティシアさんは...」



「なんだい?」



「海賊狩りなのに、どうして海賊と居るんですか?」



「ん〜、まあ私が狩るのは悪い海賊だからね」



「海賊は皆悪い人でしょう?
だって人からものをとるんですし」



むぅと心底分からないというように言うAを見てレティシアは困ったように笑う



「まあねぇ
アイツらは一般人に手は出さないから」



「でも一般人以外からは奪ってるってことでしょう?」



「相手は海賊(同業者)だよ?」



「相手が悪い人だろうと奪うことは悪いことです」



「目には目をって言葉があるでしょ」



しかしむぅと納得できない様子のA



「まあ海賊なんて好かれるもんじゃないのは当たり前だけど
なんでそんなに嫌うんだい?
昔なにかされたとか?」



「いえ、海賊とは関わるなって言われてきたので」



Aがそういうとレティシアは眉をひそめて聞き返す



「ベックから聞いたよ
海賊の存在を知らなかったんでしょ?

なのに、誰から言われたんだい」



「...確かに」



ハッとしたようにそう言うAを見てレティシアは呆れたような顔をする



「アンタねぇ...」



「で、でも...
海賊は、わるい人です」



しゅんと少し落ち込んだようにそう言うAを見てレティシアは笑う



「A、海賊は嫌いかい?」



「もちろんです」



「じゃあシャンクスは?ベックは?」



「え?」



レティシアの質問に戸惑った様子を見せるA



暫く沈黙を貫くがやっとの思いでAが口を開く



「海賊の皆さんは嫌い…です」



少し残念そうに眉を下げてレティシアは笑う



「そうかい」
「でも」



「皆さん...好きです

賑やかで優しくて...」



「!」



驚いたように目を丸くしたあとレティシアは恥ずかしそうに俯くAの頭を撫でる



「そうかい」

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作者名:ヘアリー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/  
作成日時:2022年10月9日 9時

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