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「私の住んでいるところは忍の一族同士の争いが激しくて……」
「忍？」
聞き慣れないAに聞き返すシャンクス
「はい
私の一族も例外じゃなく…
毎日人が死んでいるような場所です
いつ家族が死ぬか分からない世界ですから
皆さん大笑いしたりしないんです
いつも切羽詰まっていますから」
「……Aの家族は生きてるのか？」
「弟が三人いましたが皆戦いの中でいなくなっちゃいました
でもお兄ちゃんが二人いるんです！
一族の長なんで…すっごくかっこいいんですよ！」
パァァと顔を輝かせて自慢げに言うAにシャンクスは表情をやわらげて笑う
「へぇ〜！そりゃすごいな！
よっぽど強いんだろ？」
「そりゃもう！
一人を除いては敵無しですよ！」
「へぇ
是非会ってみたいもんだな」
そうシャンクスが何気なく言うとAは少し気まずそうに笑いながら返す
「どうでしょう…
皆あんまり知らない人と関わるのは避けてますから…」
「？」
不思議そうにシャンクスがAを見るとAはシャンクスを横目でチラッと見たあと口を開く
「言葉は悪くなってしまいますけど
素性もしれない人と仲良くはできませんから
昔お兄ちゃんも、苗字を教えずに特訓し合ってた友達がいたんですがその子が敵の子供だったことがあるんです
勿論子供だからといって敵と仲良くするわけにもいきません
いつ殺されるかも分からないし仲間から裏切りだと認定されたら仲間からも敵からも狙われることになりますから…」
そう考えながらマダラの写輪眼が開いて帰ってきたことを思い出す
【「おにいちゃんどーしたの？
しゃりんがん、開いてうれしいの？」
本を読んでもらおうと部屋まで行った時
マダラお兄ちゃんは入口に背を向け座っていた
私がそう声をかけると少し震えた声がマダラお兄ちゃんは答える
「あぁ…少しでも……お前達を守れる術が増えたんだ……！こんな嬉しいことはねぇよ
でも……悪いな…
今日は本読む気分じゃない…から
イズナにでも…」
「うん！わかった！」
そう言ってタッタッタッと部屋を少し出たところでなんだか腑に落ちない部分があるのに気づいて立ち止まる
「(嬉しい…？嬉しそうだった？)」
ふとマダラが普段見せてる笑顔を思い出す
「あれ、Aどうしたの？」
「イズナおにいちゃん！
あのねあのねマダラおにいちゃんがね…」】
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作者名：ヘアリー | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/
作成日時：2022年10月9日 9時
