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「もしAの、故郷の記憶が消えたらどうする?」
唐突なレティシアの質問にその場にいた全員がご飯を食べる手を止めレティシアを見る
「もしっていうか、確定なんじゃないの?それ」
「まあそりゃあそうだけど」
ハルタの質問になんてことないようにレティシアがお茶を入れながら答えると再びその場にいた全員が固まった
「え…ええええええ?!
何だそれェェェ!!」
「あれ、言ってなかった?」
「言ってねぇよ!嘘だろレティシア!!」
「ほんと」
「いつ知ったんだよ?!てか誰から?!」
「ソースは秘密、知ったのはこの島についてすぐかな」
「「「初期じゃねぇか!!」」」
もっとはよいえ!と怒るクルー達
呆気に取られていたイゾウがふと白ひげを見る
「オヤジは知ってたのか?
あんまり驚いてないように見えるが」
「前マルコから聞いたからなァ」
「なんで今いうんだよ!!」
「心の準備が…!」
「自分は知ってるからってひでェぞレティシア!」
ギャーギャーと騒いで怒るクルー達
当のレティシアはしばらく拗ねたような顔でごめんと謝り続けていたが突然部屋にゴッと鈍い音を数回響かせた
「ごめんって」
「「「もちろん気にしておりません」」」
クルー達の反応を見たレティシアはまた椅子に座り直すと周りを見渡した
「それで、どうする?」
「どうするったって…教えてやったほうがいいんじゃねぇか?」
「故郷のことだしなー」
ヤソップの言葉にジャズが共感すると周りのクルー達も共感するように頷いた
しかしそんな中マルコが口を開く
「オレは黙っておくべきだと思うよい」
「どうしてだ?」
「…前二人で話す機会があったが
どうにもAは故郷に縛られてるようだった
故郷がない今のアイツならきっと自由に生きられる」
「オレも賛成だ」
「!ベック」
突然部屋に入ってきたベックマンに目を丸くするレティシア
「お前が口を出すなんて珍しいなベックマン」
パンチがそういうもベックマンは軽く流すだけで特に反応しなかった
「オヤジはどうだよい」
「あァ?」
酒を片手に話を振られた白ひげがマルコを見る
「重く考えることでもねぇだろぉが…
そんな暗い顔で言われたらAが不安がるだろォ…」
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作者名:ヘアリー | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/HAK/
作成日時:2022年12月3日 9時