私の一番嫌いでスキな生き物5 (ページ46)

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鬼が四十六匹ページ46

｢ん…?…!銀ちゃん!何してるネ!｣

｢血が…!｣

新八達の言葉により我に返る

目の前にあるAは
泣いてしまっていた

違う。こんなことをさせたかったんじゃない

思わず力が緩むとAはガラッと玄関を開け、出ていってしまった

｢A!｣

慌てて後を追うと新八達も着いてきた

あと少しで届くというところでドンッと誰かにぶつかってしまった

｢信女!｣

しまったとAの方を見るが時すでに遅し

Aはいなくなってしまった

はぁ…と身体中の力が抜ける

｢誰か探していたみたいだけど｣

｢そうだ!A見なかったアルカ?｣

｢知らない｣

｢そうですか…｣

｢それじゃ｣

｢待ってください｣

去ろうとする信女を新八が引き止める

｢Aさんのこと。教えてくれませんか｣

｢…どうして私がAの事知ってると思うの｣

｢昨日言っていたでしょう

アイツらは危害を加えるために別れさせたんじゃない
危害を与えないために別れさせたって

どうして危害を与えないためなんですか?
お願いします。教えてください｣

｢教えられない。｣

｢!なっなんでアルカ!｣

｢これを話すと取り返しのつかないことになる
Aが話さない限り私も話さない
それともうAに関わらない方が身のため｣

｢!どうして…｣

｢貴方達なんか足元にも及ばない人がAを狙ってる
命が惜しいならAから離れる事ね｣

そういい去ろうとする信女の肩を掴む

｢誰なんだよそれ｣

｢言えない
でもこれ以上Aに関わるなら必然的にその人と戦う羽目になる｣

｢でも…関わりたくてもどこにいるのかすら…｣

｢やっぱり家で待つのがいいアルカ｣

｢Aはアイツの強さは誰よりも知ってる
Aは誰よりもアイツの強さを恐れてる

自分から貴方達に会うことはほぼないでしょうね

これがAからの最後のチャンスよ｣

「なにを･･･」

「あの人にも、言われたんでしょ

みんなを頼むって」