私の一番嫌いでスキな生き物5 (ページ39)

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鬼が三十九匹ページ39

ほう･･･と一息をつく

あれから3日

すっかり暗くなった空を見る

「銀時」

「バレたか」

そう銀時が言うとふふっと笑う

「変わらねェな
イタズラっ子みてーにいっつも笑ってやがる
Aが俺を見つけた時も
お前が･･･松陽について行った時も」

「だってとても嬉しかったんだもん
貴方を見つけた時
貴方がかわいくてかわいくて」

「フンあんな死体にまみれたクソガキが可愛いなんて言うのお前だけだろA」

「そんなことない」

ふっと銀時の方を見る

「それとも

松陽も同じ気持ちだったか」

「なぁ、A

お前は何を見てる

そんな目で見ないでくれよ

松陽」

再び視線を外に移す

「最近ね、すごくうるさく感じるの

変よね
虫の音も鳥の声も時々聞こえる人の声もとても心地いいのに
なぜだかとてもうるさく感じるの

ねえ銀時
これは、誰の声

私、おかしいのかな」

少し俯きながらそう聞く

だが銀時はいつもと変わらない様子で返事をする

「いんや
疲れてんのさ

ずっと寝てねェだろ、A」

「えへへ、バレた？」

くっきりとクマがある顔で力なく笑う

「当たり前ェだろ
神楽達まで心配してんだから
ほら、さっさと寝るぞ」

銀時はAの頬にそっと手を当てクマを撫でる

「A」

「･･･うん」

銀時に手を引かれる

布団が2つ並んでいる

「それじゃーな
お前の好きなアロマだのなんだのやっときゃそのうち寝れるだろ」

そう言い、銀時が布団に潜る

「A」

そう名前を呼ぶがAは一向に動かない

「ったく」

銀時がため息を着く

「ほら、こいよ」

ポンポンと隣を叩く

するとふっとAが顔を緩め銀時の横に横たわる