私の一番嫌いでスキな生き物5 (ページ36)

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鬼が三十六匹ページ36

｢(ばっ…馬鹿なっ…!!
なぜ左上だけが…!!)｣

銀時の木刀と朧の小刀がぶつかる

二人の力に耐えられず木刀と小刀は壊れる

銀時は割れた木刀をガッと握ると同時に朧が折れた小刀を銀時の腕に刺す

銀時の手からはブシィッと血が出る

「銀時･･･！」

｢白夜叉ァァァ!!｣

朧は手のひらで銀時の腹を殴る

血を吐く銀時

だが銀時はガッと朧の腕を掴むとにやりと笑った

｢悪ィな
先約を思い出した｣

朧は下を見ると木刀が屋根刺さっている

｢予約はもうとっておいたから｣

お腹を殴った時木刀を下に投げたのだ

｢先に地獄(そっち)で待っといてくれ｣

｢きっ貴様ァァァァァァァ!!｣

｢先生によろしくな｣

ドォンと瓦を壊れる

ゴッドッと勢いのまま転がる

銀時は屋根に寝転がりながら指を見る

｢へッ
約束(ゆびきり)…なんざ
気安くするもんじゃ…ねェな…｣

慌てて船から降りる

「銀時…」

銀時は大丈夫

出血は多いけど大丈夫

そう考え朧を探す

「朧！」

朧の体には銀時の木刀が貫通している

視界が歪む

また私は朧を殺してしまうの？

「ダメ、ダメ、死なないで」

袖を切って止血する

遠巻きに見ていた月詠が船から身を乗り出す

「！A何を･･･」

すっと信女が月詠を抑える

「主！」

「お願い」

「!」

「邪魔しないであげて」

予想外の展開に月詠は驚き、どうすればいいか分からず立ちつくした