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「あれ、今日はネックレスつけてないの?」
マイキー君とのデートの日。出会い頭に言われた言葉。
「あ、急いでいたから忘れてたみたい。ごめんね」
嘘だ。
私の首元にあっていいのはいつだって__。
「またイヤリングに苦労したのか?」
マイキー君は私の手を繋ぎながら微笑む。
こんなにも優しい彼氏がいるのに……。
「あはは、さすがにピアス開けようかな……」
春もいくつも開けていたよなぁ。これがまた似合うんだよなぁ。
春のことを考えると、ふっと、自然と口角が上がった。
「今日は楽しそうだな」
「そう?」
「いいことあった?」
「うーん、特には?」
こんな気持ちでマイキー君と付き合うのは、浮気なのでは? なんて最近は考えてしまう。
思わず「はぁ」とため息が漏れる。
「笑ったと思ったらため息か。忙しいな」
「あ、ごめん」
_______
マイキーside
高校の時から好きだったAが三途と別れたと聞いた時、ようやく俺に運が向いてきたと思った。
三途はAを、Aは三途を悲しいくらいに想い合っていた。
それこそ、俺が入る隙なんて1ミリもなかった。
「春、突然好きな人ができたから別れようって……」
Aがそう言った時、俺は三途に対して心底腹が立つのと同時に、少し感謝してしまった。
そしてAの弱っているところに漬け込むような形で告白してしまった。
たとえそんな形でも、こんなチャンスは二度とこないと思った。そして絶対に逃したくないと思った。
「今日はどこに行く?」
「うーん、そうだな〜……」
今、隣で笑うAの笑顔は、偽物だと知っている。
こいつが、三途と別れてからも1度たりとも三途を好きじゃなかったことはないのだと知っている。
俺はそれを知っていてもなお、Aを手放したくはなかった。
けど最近は考えてしまう。
自分の好きな女が、悲しい笑顔を浮かべたままでいいのか__と。
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りゆ - 最高… (2022年2月7日 14時) (レス) @page32 id: 84a89ccece (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - 華さん» たくさんコメントくれてありがとうございます!!支えられていました…😌頑張ります! (2022年1月30日 11時) (レス) id: af4838d834 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - チョコプリンさん» チョコプリンさんありがとうございます😭これからも頑張ります!! (2022年1月30日 11時) (レス) id: af4838d834 (このIDを非表示/違反報告)
華 - 祝!完結!これからも応援してます!頑張ってください! (2022年1月30日 9時) (レス) @page32 id: a19f9ab121 (このIDを非表示/違反報告)
チョコプリン(プロフ) - 完結おめでとうございます☺️私は最終話の幸せそうな2人を見れて笑顔になりました🥰🥰🥰これからも応援させていただきます📣 (2022年1月30日 8時) (レス) @page32 id: e53e09d499 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みくる | 作成日時:2021年12月8日 20時