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あの時車で、ポケットの中でスマホを操作し、蘭さんに電話をかけた。
そして今も繋ぎっぱなしにしている。
先程センターホテルというワードを聞き出せたので、蘭さんにも居場所は分かっているはずだ。
しかし、ここにきて私は、何か酷い勘違いをしているような気がしてきた。
いつから蘭さんが助けに来てくれると錯覚していた?
なぜ電話を繋いで、ピンチを伝えたら助けに来てくれると思っていた?
蘭さんは、私を犬にして食べてしまうような人間だ。
最後のお別れが少しいい感じだったからって何を期待しているんだ、私。
「最後のチャンスだ。選べ。寝てから死ぬか、今、死ぬか」
私は開き直ったようにふっと口角を上げた。そしてあの時のような瞳で言った。
「早く殺せばいいんじゃないですか? 私はただの女なので、抵抗できませんよ」
「そうか。なら死ね」
男はナイフを取り出し、私の首元へ向かって手を動かす。
私はギュッと目を瞑った。
結局私は殺されて死ぬのか。
どうせ殺されるなら蘭さんに…………なんて、最後の最後まで変だよ私。
お父さん、お母さん、
蘭さん
さようなら。
ナイフでかっ切られるのを震えながら待っていると、突然バリーンというガラスの割れる大きな音が鳴った。
私含む全員が音の鳴った方に視線を向ける。
そこには、突っ込んできた車が止まっていた。
そして中から…………
「蘭さん!!!!」
未だかつて見たこともないような恐ろしい顔をした蘭さんが出てきた。
「貴様ら、Aに何してんだ?」
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まお - 完結おめでとうございます!キュンキュンしながら読ませていただきました。蘭ちゃんの色気がものすんごいのは間違いない(確信) (2022年1月23日 7時) (レス) @page31 id: 4ee49a658f (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - 華さん» ありがとうございます!!良作を作れるよう頑張ります! (2022年1月17日 14時) (レス) id: af4838d834 (このIDを非表示/違反報告)
華 - 完結、おめでとうございます! これからも変わらず応援してます! (2022年1月16日 23時) (レス) @page31 id: a19f9ab121 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - ゆさん» 最後まで読んでくださりありがとうございます!素敵と言っていただけて嬉しいです!☺️ (2022年1月16日 20時) (レス) id: af4838d834 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - ATR214YSさん» 最後まで読んでくださりありがとうございます!楽しんでいただけて光栄です😌 (2022年1月16日 20時) (レス) id: af4838d834 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みくる | 作成日時:2021年12月2日 19時