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竜胆さんの家は、これまた豪邸だった。
真っ当に生きているのがバカらしくなってしまうよほんと。
「そこのソファ座ってろ」
「はい」
私は言われた通りソファに腰かけ、チカチカする目をおさえた。
あそこのバー、普通より度数強いのでは？
いつもならこんなに酔わないのに。
「これ飲めよ」
竜胆さんは水を持ってきてくれた。
私はお礼を言って受け取り、一気に飲み干した。
「すみません、もう一杯ください」
「しょうがねぇな」
"しょうがねぇな"
そう言って傘を傾けてくれた蘭さんが脳裏にチラつく。
振り払うように頭を振り、竜胆さんから受けとった水をまた飲み干す。
水のおかげで酔いが少しだけ軽くなり、頭が次第に働くようになってきた。
「落ち着いた？」
「はい、大分」
竜胆さんは私の隣にどさりと腰かけた。
「Aちゃんさ、兄貴のこと好き？」
「え!?」
「どうなの？」
「好きじゃ……ないと思います……」
好きだなんて思いたくない。
あんな闇社会の人を好きになっていいわけがない。
そんな願望も込めて答えると、竜胆さんは私の肩に手を回した。
「ならいっか」
「へ……」
竜胆さんは私を押し倒すと、私の両腕を押さえつけた。
信じられずに目を見開いて竜胆さんを見上げる。
「こうなることくらい想像できたよね？」
全く想像していなかったわけじゃない。
けど、まさかそんな。
本当にこんなことになるなんて思っていなかった。
でも私は竜胆さんの犬じゃない。
蘭さんの犬でもない。
1人の女性だ。
「やめてください」
「断んの？」
「はい」
私は決意のこもった真っ直ぐな瞳で竜胆さんを見つめた。
竜胆さんはニヤリと笑った。
「いいねその目！ 余計に乱したくなる。兄貴の犬じゃないならさ、俺ももう我慢する必要ねぇよな」
「離してください！」
「俺もあいつと血の繋がった兄弟なんだぜ？ 好きな女のタイプが似ていても可笑しくないよなぁ？」
腕を振りほどこうともがくが、呆気なく押さえつけられる。
力の差は歴然だ。
竜胆さんは涙目になる私に無理やりキスをする。それもいきなりディープだ。
蘭さんより優しくない。
ってこんな時まで蘭さんと比べるなんて私、どうしてしまったんだ。
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まお - 完結おめでとうございます!キュンキュンしながら読ませていただきました。蘭ちゃんの色気がものすんごいのは間違いない（確信） (2022年1月23日 7時) (
レス) @page31 id: 4ee49a658f (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - 華さん» ありがとうございます！！良作を作れるよう頑張ります！ (2022年1月17日 14時) (レス) id: af4838d834 (このIDを非表示/違反報告)
華 - 完結、おめでとうございます！ これからも変わらず応援してます！ (2022年1月16日 23時) (レス) @page31 id: a19f9ab121 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - ゆさん» 最後まで読んでくださりありがとうございます！素敵と言っていただけて嬉しいです！☺️ (2022年1月16日 20時) (レス) id: af4838d834 (このIDを非表示/違反報告)
みくる(プロフ) - ATR214YSさん» 最後まで読んでくださりありがとうございます！楽しんでいただけて光栄です😌 (2022年1月16日 20時) (レス) id: af4838d834 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みくる
| 作成日時：2021年12月2日 19時
