イヌピーくん、お願いがあります！【乾青宗】

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水族館から出ると夕方になっていた。












何時間くらいいたのだろうか。こんなに水族館いたのは初めてだ。











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｢送ってく｣












｢え！いいのに！｣











｢家に着く頃には夜になるだろ、危ねーから｣












今日は遠出をしたから、家の最寄り駅に着いたら夜になっている可能性はありえる。













そして、この場合の青宗くんはどう断っても無駄だということをこないだのメイド喫茶で学んだので、大人しく送って貰うことにした。












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最初の方こそ座れたが、地元に近づくに連れ、帰宅ラッシュということもあり立たなければならなかった。












｢A、大丈夫か？｣












｢う、うん､､､なんとか､､､｣













満員電車に揉まれ、上手く立つことが出来ない。













生憎近くには手すりもつり革もない。













駅に着くたびにふらつく私に見兼ねたのか、










｢A、俺に掴まってていいぞ｣














青宗くんがそう言ってくれた。













いつバランスを崩して周りの人に迷惑をかけるかわからないので、青宗くんに掴まることにした。














｢ごめんね、失礼します｣














私は青宗くんの腕を掴む。
















この体勢のまましばらく電車に揺られていると、鉄橋に差し掛かったのか車体が激しく動いた。











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｢あっ､､､｣












どうしよう、青宗くんから手放しちゃった､､､！














やばい！後ろに倒れる！

















私の後ろにいる方ごめんなさい、今から体幹ゴミな女があなたの方へ倒れますよ────

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