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さっきまで青宗くんが座っていたソファーでひたすら彼を待つ。
人の部屋をうろちょろ動き回るのもあれだし、じーっと座って、ついていたバラエティ番組を眺める。
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「暇だったろ、ごめん」
しばらくすると、青宗くんが戻ってきた。
「ううん!テレビ見てたから大丈夫だよ!」
「そうか」
そう言うと、青宗くんは私の隣に座りテレビを眺め始めた。
「ちょっと、青宗くん!髪まだ濡れてるよ?せっかく温まったのに意味ないじゃん!」
「じゃあ、Aが乾かして」
「え」
青宗くんは立ち上がり、洗面所にあるドライヤーを持ってきた。
「ん、」
青宗くんはソファーの下に座り、今か今かと私がドライヤーの電源を付けるのを待っている。
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「もー、仕方ないなあ〜!」
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ブオォォォォと、ドライヤーの音が部屋に響く。
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「なんか、カップルみたいだな」
青宗くんの髪を梳かしながら乾かしていると、彼がポツリと呟いた。
色違いのスウェットを着て、髪を乾かしてあげているという今の状況は、確かに言われてみればそうなるかもしれない。
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「まだカップルじゃありません!!」
「、、、まだ?」
私の言葉に反応して、こちらを向く青宗くん。
「ち、違う!今のは言葉のあやといいますか、、、」
ほんと私、何言ってるの!?
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「俺は今すぐにでもカップルになりたいけどな」
「ほ、ほら!乾いたよ!」
男の人だから髪が乾くのがすごく早かった。羨ましいな。
「ん、サンキュ」
ドライヤーのコードをまとめて、青宗くんに手渡す。
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洗面所にドライヤーを直して、リビングに戻ってきた彼は
「腹減ったな」
と呟いた。
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ちえ - イヌピーの誕生日もうすぐだ😍誕生日小説いいですか (2022年10月16日 8時) (レス) id: 0560ab194e (このIDを非表示/違反報告)
ジョン子。(プロフ) - うさぎさん» うさぎ様 コメントありがとうございます!こちらもうさぎ様からのコメントでニヤニヤが止まらないです、、、 (2022年7月25日 23時) (レス) id: 7b49d2ad7b (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - ニヤニヤが止まらない私は果たして変態なのだろうか (2022年7月22日 11時) (レス) @page4 id: aa2b55b842 (このIDを非表示/違反報告)
ジョン子。(プロフ) - 睦月さん» 睦月 様 コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです(;_;) 更新頑張りますので、これからも楽しんで頂けると幸いです^^* (2022年6月1日 23時) (レス) id: 7b49d2ad7b (このIDを非表示/違反報告)
睦月 - いつも拝見させて頂いてます!面白いので続きが気になってちょこちょこ見に来てます(*^^*)続きが楽しみで仕方ないです(笑) (2022年6月1日 1時) (レス) id: 3944e3eebe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ジョン子。 | 作成日時:2022年5月15日 1時