退屈な人生②【ブルーロック】 (ページ32)

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なにそれ…

聞いたことのない声に私は呆然する

凪「ごめん…ごめんごめん」

凪さんは私を覆うようにギュッと抱きしめる

凪「Aが、他の奴に取られるかもって思って嫉妬した。

Aがここに居る理由は理解してるのに、俺の気持ちを押し付けようとして本当にごめん」

凪「こんな気持ち初めてでどうしたらいいか分からなくて…」

体は人一倍大きいのに、何度も謝る姿はまるで小さな子供のようだった

凪「許して…A」

こんな弱々しい凪さんは初めて

自身の怒りも忘れ目の前の凪さんを見入ってしまう

私は無意識に自分の手を凪さんの頭へと伸ばしていた

凪「っ…」

貴『……私も言いすぎました』

『ごめんなさい』

そう言うと凪さんは気が緩んだのか全体重をかけてくる

貴『ぇ重っ
ちょっと凪さん、自分の体重考えて下さい』

体は密着状態で潰れる潰れる！と心の中で思いつつ凪さんの背中をポンポンと叩く

すると凪さんはゆっくり体を上げ私の顔へと迫ってき

ﾁｭｯ

私の唇のすぐ横にキスを落とした

貴『！？』

凪「…大好き」

甘い言葉をはく凪さんは頬を少し赤らめとろんとした目で私を見ていた

際どい所にキスをされ思考回路が一瞬停止したがすぐさま頭を働かし強く凪さんの胸を押し突き放す

凪「おっ」

貴『っ〜！』

体を起こすもこう言う事に耐性のない私はもう顔を覆い隠すことしか出来ない

凪「A、顔見せて？」

貴『…今は無理です』

凪「お願い」

腕を掴まれ軽く引かれる

先程の弱々しい凪さんが頭の中で思い浮かび強く出る事が出来ない私は、

されるがままに顔から手を離された

凪「……ヤバ」

私の顔はきっと真っ赤だ

今すぐこの熱を覚ます為に冷水にでも浸かりたい

凪さんは片手で自身の口元を覆うと私の肩に頭を乗せる

凪「可愛すぎるでしょ…」

貴『うるさいです…』

凪「でも俺が原因でAをそんな顔に出来てるのが嬉しい」

「意識されてるみたいで」

凪さんのその言葉に、これが意識せずにはいられるか！とツッコミを入れたくなったが今はそんな気力もない

頭の中は恥ずかしさでいっぱいだった