季節はずれの雪と恋。T.F

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私の体をなぞる手はかすかに震えてた。






壊れ物を扱うようにほんとに優しくて。









ふっかさんの寝顔を見るのは何度目だろう。



いつもは私のほうが先に寝ちゃうから、ふっかさんの寝顔を見る機会があまりない。









隣で眠るふっかさんの目にかかった前髪をさらりとよけた。









「ふっかさん、…」



『んっ…』









前髪に触れた私の手は、ふっかさんの右手に捕まった。




びっくりして声を上げると、おはよ、と言って私の手を引き腕の中に入れてくれるふっかさん。









『いたずらしないの…』



「い、いたずら？」



『今いたずらしようとしたでしょ』



「起こしちゃいましたか？…」



『いたずらされそうになったから…』



「いたずらしないもん！」



『おー朝から元気だなー』









暖かさが心地よくて、ぎゅっと私もふっかさんに抱きついた。









『からだ、大丈夫？』



「全然大丈夫です」



『よかった。ごめんね、俺先に寝たよね』



「なんで謝るんですか？先に寝てもらえてよかったです。疲れてたはずなのに、ごめんなさい」









そう言うとふっかさんは、すごい幸せな時間もらえたから疲れなんてないよと。








「ふっかさん」



『んー？』



「大好き」



『あんまり素直すぎてこっちが照れるわ。俺もよ。』

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