トレーナーは女の子。#8

◇154 迷子。 坂本side ページ4

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それは、一本の電話から始まった。









プルルルルッ、プルルルルッ、





『もしもし？』


「ねぇさかもと！」


『なんやねん…』









電話に出て早々この反応

全くわけわからん。こんな電話のしかたするやつおらんやろ？









「道に迷った！！！」



…





『はぁ？ww』









ちょっと待て、まずももたろうはどこに行こうとしてたんか俺知らんねんけど。






『おまえ今どこおんねん。』


「んー… さかもとのお家出てまーっすぐ行くと分かれ道あるじゃん？そこ右に入って行ったらわかんなくなっちゃった」








普通そこまでわかってたらわかるやん…
なんでももたろうっていい感じであほなんやろwwwwwww







『俺迎えに行ったるからそこで待っとけあほ(笑)』


「おい！誰があほだ！」









それから10分後、







「あっ！」


『なんでこっちの道入ってきたんか、気がしれんわ』


「すいませんね… お迎えを頼んでしまって…(笑) 私アルツハイマーかも」


『おい、それ俺が前言うた映画と同じやからやめろ』


「なんだっけ？私の頭の中の消しゴム、だっけ？」


『そう』


「もしも私が同じように記憶がなくなっちゃったら、私のことなんてそこらへんに捨てちゃっていいからね」









道に迷ったーからのこの話




そんなんなるわけないって思うけど、100パーセントとは言い切れへん。
もしもほんまにそうなった時は、きっと俺も近くにいたいって思うんやろな…







『おまえのことそんな簡単に捨てたら、俺罰当たるわ』


「そんなことないよ」


『ひとりにせんから、心配すんな』


「心配なんてしてない。さかもとなんて言うのかなって思っただけ(笑)」


『俺で遊びやがって！www』









ほんま心配になるんで、道に迷うのやめてほしいですね…

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