トレーナーは女の子。#8

◇183 いない。坂本side ページ33

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腕の中に感じるぬくもり


そんな幸せな感覚に包まれて目を覚ました俺。





…ってなるはずだった。









しかし、俺の腕に抱かれていたのは掛け布団で、その布団をまくってみても、ももたろうがいない。




『ももたろう？』







裸のまんまでリビングに行ったけど、そこにも姿はなく。


トイレも風呂も、他の部屋を見ても全くいなくて、心配で寝室に戻って携帯を取ろうと手を伸ばしたとき。








『…ほんまかよ、』







Aがベッドから落ちてそのまま寝ていた。

もちろん裸やし、全部見えてるし。←



まぁ俺的には？得した気分なんやけどね。








『A、風邪ひくで』

「…」

『ったく、なんで落ちて起きんのやろ』







ふつうは衝撃で起きるやんな？
全然無反応って逆にやばない？


こいつに風邪ひかれたら、ジャイアンツみんな困ってまうからなぁ…





『おいしょっ、』





ももたろうを抱き上げて、またベッドの上に降ろした。

たしかに、たまに蹴られたり殴られたり、寝てるとき俺されてるわ。



せやけど、今日はほんまやばいで？

壁側で寝てて落ちるって、俺のこと越して落ちてったってことやろ？ww







「…さか、もと…」

『ん？』

「…」

『寝言か？…』

「…」









はい、寝言ですね。




また明日っからは試合がある。
こうしてられんのも今日だけや。


今日はずっと、Aと一緒にいておこっ。

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