トレーナーは女の子。#2

◇58 アイシング。坂本side ページ8

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昨日のこと。


たぶんモニターで俺が足に自打球を食らったのを見てたももたろうは、すぐに俺のところにスプレーを持って走ってきた。









「さかもと歩ける？」

『うん、大丈夫そうやっ…』

「春川さん！アイシングお願いします！」









今、根津さんは出張でいなくて、動けるトレーナーはももたろうとあの新人だけ。
こんだけももたろうが焦ってても、もたもたしてる新人。









春「Aちゃん、アイシングって氷だけでいいんだよねえ？」

「少しだけ水も中に入れてください！」

春「じゃあ冷蔵庫からお水持ってくるねー」









ふざけてんのかってくらいこの会話イラつかへん？
俺、耳塞ぎたくなったw


それを見かねたももたろうは、私やるんで大丈夫ですってあの新人を奥に下げた。









坂「お手数をおかけします」

「いいえーっ…」

坂「大変そうやな」

「たぶんすぐ痛みは取れると思う」

坂「そうやなくて、あいつの相手すんの」

「春川さん？」

坂「なにならわかんねんって感じやん」

「んー… でも私も半年前まではあんな感じだったかもしんないし、」

坂「いや、ないわ。きびっきびしとったで」

「そうだっけー？」









自覚なしなとこがまたうざいwww
でも新人とは思えない動きに圧倒されたのは俺だけではない。
あの野村さん(楽天・元監督)でさえ“ずっとジャイアンツにいた方がいいね”ってぼやいたし。









「おっけー！行って来い」

坂「おーっ」









ほんま、あんな新人いらんわ。
選手に気に入られたいだけやろ？男ばっかりやからちやほやされんのは楽しいことやろうし。


そういうとこや、ももたろうとの違いは。

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