トレーナーは女の子。#2

◇80 いったいなんなの。 ページ30

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長「もも姫、キャッチボールしない？」

「えー？私？」

長「そう、私(笑)」









ちょうさんから受けた急なご指名。ちょっとおっきいけどグローブも貸してくれて。
久しぶりだなぁ、野球どころかキャッチボールが。









長「ひめ、めっちゃうま！野球選手になれたんじゃないの？そんだけ上手かったら」









投げたボールは意外としっかりしてて、長さんに褒められた。

野球選手に、なりたかったよ









「なれなかったけど、今こうやって毎日野球の近くにいれるからいいの」

長「Aちゃん…」

「ん？」

長「長年、彼氏いないでしょ？笑
野球が恋人になっちゃってるタイプだよそれ！危ないって！」

「失礼なっ、危ないってなによ」









そりゃ、高校のあれ以来から彼氏はいないけど、危ないはひどい！
私、ほんとに頭おかしい人みたいな感じで扱われてるの！？









「………ちょうさんよりもかっこいい人と結婚する。」

長「結婚はダメ！許さないよ！」

「絶対絶対絶対する！ぐっさんくらいかっこいい人と結婚する！」

長「ごまんといるよ」

「おいこらーーーーっ！ぐっさんみたいなかっこよさは普通出せないんだから！」

山「あの、… 恥ずかしいんだけど、(笑)」









顔を赤くして私たちのとこに来たぐっさん。


近くにいたんですね









山「勇人はー？Aちゃん一緒じゃないの？」

「ちがうよー？」









あのときは、謎すぎた。
なんで私さかもとにあんなこと言ったんだろう…



あー、考えただけで恥ずかしい



顔から火が出て来そう…









坂「〜〜♪」

長「ご機嫌ですね」

坂「普通っすよ」









どこがよ、鼻歌なんか歌っちゃって。


あ、目合っちゃった。やばいやばいやばいやばいやばい……









坂「帰り、駐車場先行ってて。送ってったるから」









私にしか聞こえない声で通って行ったさかもと。
さかもとと車の中で話す会話も、耳にする洋楽も、ふたりで見る同じ景色も


意外と悪くない。





いったいなんなの？私の気持ち。

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