◇72 優勝。 ページ22
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阿「しょうがねぇよな、」
坂「…でも悔しいっす」
広島の優勝が決定。そう決まったあの時の余韻がまだ頭に残ったまま、タオルを取りにロッカールームに歩いた。
悔しそうな表情をじんわりと浮かべるみんなを見たら、言葉をかけることはできなかった。
根「マッサージルーム、準備しとけ」
「えっ、?」
根「絶対来るから」
誰が来るんだと疑問を持ちながらも
根津さんの言う通りにマッサージルームに来て準備をしてると
坂「ええか?」
「どうぞ」
来たのはさかもとだった。
疲れと悔しさが入り交じった顔して入ってきたさかもとに、私はなんて声をかければいいのか。
“がんばったよ”
なんて簡単な言い方で済ませたいとも思わない。
坂「ごめんな、こんなんいややんなぁ?
おっしゃ、切り替えんと」
無理に笑顔を作るところがさかもとの優しさでもあって、悪いとこでもある。
「もっと悔しいなら悔しいって言いなよ。
泣きたいなら泣けばいいじゃん。なんで私の心配なの?そんなのダメだよ、…」
いつか、爆発してしまうときが来るような気がして。その時さかもとがどんなふうになってしまうのかが想像できないのが怖い。
だからそうなる前に、少しでもそういう姿を見ておきたかった。キャプテンの重圧、成績と戦った1年はまだ終わりではないけど相当なものだったと思う。
ひとりで抱え込んでしまうさかもとだから…
「私しかいないんだもん、いいじゃん」
そう言うとさかもとは、どこかできつく頑丈に結ばれていた糸が一気にするりとほどけたかのように大きなため息をついた。
坂「今年は、監督をどうにかしてでも胴上げして
自信つけてやりたかったんや」
「うん」
坂「それをバックアップしていくのが俺の仕事やったのに、なんもできんかった。」
ほらやっぱり、自分のせいだと思ってる。
そしたら私だって…
「さかもとがスタメン外れたのは私のせいだよ」
坂「なんでおまえなんよ」
だって…
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実玖(プロフ) - えりさん» ふたりらしい物語にしますww (2016年9月23日 22時) (レス) id: 27cb381ae6 (このIDを非表示/違反報告)
えり - やっぱりですか(笑)WBCの話坂本さんとのやり取り、そうそうコレwwwって笑ってしまいました(笑) (2016年9月23日 22時) (レス) id: 4c6f302957 (このIDを非表示/違反報告)
実玖(プロフ) - えりさん» ですよね!!そうは考えてました! (2016年9月23日 20時) (レス) id: 8bab5adde2 (このIDを非表示/違反報告)
えり - イチャイチャよりツンデレみたいな2人のが似合う気がします(笑) (2016年9月23日 9時) (レス) id: 4c6f302957 (このIDを非表示/違反報告)
実玖(プロフ) - えりさん» もも姫らしくしました!(笑) みなさんはイチャイチャするとことか見たいものなのでしょうか?(* ̄ー ̄) (2016年9月23日 6時) (レス) id: 27cb381ae6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:実玖。 | 作者ホームページ:http://mikupepe//pa-na
作成日時:2016年9月2日 23時