Play Ball. ８

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長「でもまぁそりゃ眠くもなるか」


『…なんで？』









まあって意味がわからんくて長さんに聞き返すと




“今日も朝早くからティーとかやってたみたいだし”









こいつ、今でも変わってないんやな。









「人一倍やんないと、この世界では生き残れないんで」









いつやったか、こんなこと言うとった。


女子プロ入れっていろんな人に言われても、Aの意思は変わらず
厳しい世界でやってみたいの一心だったらしい。




俺も最初は、しょせん女やし、すぐへこたれてやめてくやろなって思ってた




けど、実力もメンタルも、俺の想像をはるかに超えてて




これまでどれだけ努力してきてたかが一目見てすぐにわかった。
それは俺だけやなかったと思う。

表現すんのは難しいけど、度肝を抜かれた気分で。








うまくいってなくても、
もっとやんないと１軍にいれないぞ、最近成績悪いなとか
Aに誰一人言わんのは

Aが何よりも、誰よりも頑張ってんのを知ってるから。





これ以上頑張らせてしまったら、ほんまに身体壊すんちゃうかってくらいやってんのも知ってる。






でも、これをまわりに言わんで


ひとりでコツコツやってんのがAのすごいとこやねん。







ちょっとくらい、誰かに頑張ってんのを見てほしいと思ったっておかしくないのに
頑張ってるのを見せようとしないのは、ほんまにプロやなって思う。









「ふあーっ… はやとあそぼーっ…」


『、少しは休めよ』


「ふぇ？」


『家帰ったら、すぐ寝るんやで？』


「はやとも一緒に寝よ…？」


『ん、』









俺らがAの居心地のいい場所を作ったるからな。

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