Play Ball. ８ (ページ20)

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≪坂本選手ー！リーグ４位であまりいい位置ではないようですが、？≫

『そうですね、調子がよくないって言うよりも、試合の流れを作るのが相手チームに負けてるのでそういうのを意識していきます』

≪こっちもお願いします坂本選手！≫

≪キャプテンこっちも！≫

宿舎から練習場に向かう道には、たくさんの報道陣の人たち。

360度近くカメラマンの人に囲まれるはやとを見てると、
キャプテンて大変だなぁ… ってつくづく思わされる。

『Aっ、A！』

「えっ？」

『はよこっち来て！！』

やっと取材地獄から抜け出したはやとは(カメラマンの人たちはどこまでもついて来てるけど。)
私のことを手招きした。

前にズムサタで付き合ってることをはやとが言ってから、報道陣も敏感になってる中、
はやとは簡単に私を呼ぶ

でもそれも嬉しかったり。
隠さないで堂々としてくれるっていうのは、本気だからってことでしょ？

ちょっとだけ戸惑いながら私を呼ぶ彼のところへ行くと、笑いながら私に耳打ちを始めた。

そして、小声で失礼な会話…

『… あそこの左から10番目の記者見てみ』

「んっ？どれ？」

『あのめっちゃ汗かいてる人！』

「あ、あぁっ」

『なんかおかしく思わへん？』

「それは失礼だよぉ」

『せやけど違和感あるやん！どこだかわかってる？』

「え、汗じゃないの？」

『ちゃうわアホ！』

「あ、あほって！」

『頭見ろよ！』

「、ふははははははははは！！！！」

『おいっ！すいませんこいつ、いっつもおかしいんすよ』

「もう見れない！おもしろすぎて、もうどうしようっ！(笑)」

はやとが言ってた違和感は、その記者の人がカツラだったこと。

それに加えて、ずれてたこと(笑)

『これって教えた方がええんかな！』ってw

≪坂本選手！結月選手とはどうなのでしょうか！≫

『見ての通りです』

そう言いながら私の手を取って、練習場に歩き出した。
次の日新聞に写真が載せられるのは言うまでもない。