Play Ball. ８

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吉「勇人さん！！ 聞いてくださいよ！！」


『なんやねんうるさいやつやなぁー』









騒がしく俺のところに駆け寄ってきた大幾は、めちゃくちゃ嬉しそうな顔で俺の肩を揺らす。









吉「Aにちゅうされたーーー！」









…




はぁあああああ！？

どういうことや！！！！








内「大幾！ なんでや！ 言うてみ！！」


『Aはどこにおんねん！』


吉「え、そこっす」









大幾の指さす方に、ロッカーの前のイスに小っちゃくおさまって寝てるAの姿が目に入った。









『寝てるやん』


長「うそ？」


吉「寝てんのかな思って顔近づけたらされたんすよ！」


内「そんなんうそや！ おまえがしたんや！」


吉「ちゃいますって！ ほんまにしたんです！」









なんかわからんくなってきた…




そこにちょうど来た智之がこの話を聞いて、Aの前に腰を下ろす。

すると、うっすらと目を開けて、Aは智之に抱きついた。








起きたら絶対許さん！
浮気や浮気！！！！ 大問題や！









菅「勇人さん、」







喜んでください、なんてわけわからんこと言い始める智之はAを抱き上げて俺のところに連れてきた。









菅「A、近くに寄ってった人のこと勇人さんと勘違いしてます」









…えっ？
あかん、まったくわからへん。



頭の上にハテナマークを浮かべる俺を見て、はぁ、と深いため息をついた智之。









菅「俺に抱きついたとき、勇人って。」


吉「あ、俺のときも言ってた！！」









なんや、そうやったんか



なら許したろかな…









大「いいですねぇっ、こんなに可愛いお姫様に大事にしていただけて」


『おまえバカにしてるやろ』


長「ははっ、いいなー勇人ー」









まぁ、嫌な気分ではない(笑)









『A、』


「、んっ…？」


『ちゅーするときは起きてるときにせなあかんで？』


「？」









俺が生きてるうち、あと何回Aとキスするんやろな。

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