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長「不機嫌すぎ」
…それはそうやん。
初日からタメやで?
うれしそうにニコニコしよって。
「はやとー、だっこ」
やっと俺のとこに来たのは、ひとつに結んだふわふわの髪を揺らして歩く
可愛いお姫様
はやく、と両手を広げてぴょんぴょんと飛ぶAはほんまに天使みたいや。
ぎゅうっと抱きしめて抱っこしてやれば、うれしそうに俺の首に顔をうめるA
そのAの 背中を一定のリズムでとんとん、としてると
聞こえてきたのは、可愛い寝息。
長「あれ、寝た?」
『寝てしまった…』
寝てるAを抱いて、ロッカールームに戻ろうとしたとき、
ちょうどAを迎えに来たかのようにベンチ裏から中に入ってきたのはAのトレーナーやった。
北「あ、坂本さんっ… Aちゃん寝ちゃってます?」
『ん、今寝たとこです』
じゃあ僕が連れてきますよ、と俺に言うこのトレーナーに
大丈夫です、とだけ言って俺はそのままロッカールームに歩いた。
なんかAとられてまうような気がしてしゃーないねん
今俺がこいつにAを渡してしまったら、
もう戻ってこないような気がして。
自分に自信がないわけとちゃう。
けどあるわけでもない。
俺なりに精一杯Aを好きで好きで
愛してるつもりやけど
どのくらいAに俺の愛情が伝わってるかは
俺にはわからん。
『どこにも行かんでな?』
スヤスヤとあどけなく、子どものような寝顔
こんだけ可愛かったら、みんなもほしくなってしまうわな。
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作者名:実玖 | 作者ホームページ:http://mikupepe//pa-na
作成日時:2016年5月31日 7時