os-スペクトロフィリア ページ9
os side
先日、彼女がﾀﾋんだ。
居眠り運転で信号待ちをしていたところに突っ込まれたらしい。
即ﾀﾋだそうだ。
「、、、、、。」
黒い喪服を見に包みながら事故の現場の前でただ呆然と見つめる。
昨日まであんなに元気やったのに。
「ぅ゛っ、、ぅぅ、、ぐっ、、。」
声を殺してただただ泣く。
もう帰って来ないAの存在に、絶望しか浮かんでこない。
怒り、絶望、寂しさ、悲しい。
全ての感情が俺の中で混ざりあって、もしAが生きていたらと考えるとそれこそ虚しさが俺の中に居座り続ける。
「もぉ、、どうやって、、生きてけばっ、、ええって言うねんっ！」
俺の世界の中心は間違いなくAだった。
そしてそのAが居なくなった今、生きる価値など俺にあるのだろうか。
「もうっ、幽霊とか幻でも良いから、、俺の目の前に現れてくれねぇかなぁ、、？」
そんなこと願っても叶わないのは知ってるけどさ。
_____________________
______________
「、、、、、。」
生活感が無くなってしまった部屋で一人呆然と天井を見る。
葬式も通夜も終わって、残ったのは脱力感。
もうまともに飯も食ってないし、眠ってもない。
いつかもしかしたら帰ってくるかもしれないって夢が頭の片隅にあって、それをただ無意識に願ってしまっている。
「、、、」
葬式で見たAの姿が脳から離れない。
棺の扉は閉じていて、最後に顔も見れないのかと、何とも言えない気持ちになったのは覚えてる。
「、、馬鹿らしっ。」
夜の2時。
今日も眠れなかった。
俺もﾀﾋんだらAと同じ世界に行けるのかと、真剣に考えたこともあった。
、、ﾀﾋぬならAと同じ所でﾀﾋにたいな。
「ﾀﾋぬか。」
コンビニ行くか見たいに軽い気持ちで立ち上がる。
フラフラとした足取りで、玄関へと向かった。
続く
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 113人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：�俎� | 作成日時：2022年12月3日 14時
