最終病棟【d!】

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貴方side



『手、、もしかして植物ですか？』


「そ！当たり！」


おそるおそるそう聞くと、笑顔でそう答えるマンちゃんさん。
彼の手は袖から出ている手の部分が植物のつるの様な形状になっていて、多分私の唾液まみれだった。
すみません。


「俺は、、オスマンって言います。よろしゅうお願いしますわ。」


「俺はひとらんらんです。何かあったら教えてください。」


『あっ、、はい。川上Aと言います。趣味は怠惰な休日を満喫することです。』


自分でも何言ってんだか分かんなくなった。
それより、もうここまでくるとカルテを見ていない自分を恥じてくる。


『あの、、それでその手って、、？』


「ん？あぁ、、俺な体が植物になる病気なんよ。細胞の核から植物が生えてきて、体が無くなっていくんよ。だからこの手はもう戻らへん。なんなら足も片方植物になってもうてるからな。」


そう説明を受け、意識的に足元を見る。
確かに。オスマンさんの右足は植物になっていて、足に補助機でも着けて歩いているのだろう。


『、、大変ですね。』


「んー、、そうでもあらへんよ？意外と使い道はあるしな？現にさっきみたいにショッピ君の毒を無効化出来たしな。」


『毒！？』


「むしろ嘔吐、目眩を感じて毒だと思わないAさんの方がホントに医者なのか疑問なんだけど。」


『失敬な。これでもちゃんと高い学費払って大学院卒業してるんですよ？』


ひとらんらんさんにそう言われてちょっとムッとくる。
ただ確かに分からなかった私も私で気を抜きすぎているな。反省反省。


『ひとらんらんさんはどのような病気何ですか？』


「えっ？俺？」


もういっそのことこのまま聞いた方が手っ取り早いなと思い、ひとらんらんさんにも聞く。
今まで会ってきた人たちより見た目も言動も普通だし、そこまで重症とは思えないしな。


続く

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