22食目。 ページ26
バニカの食事はその内容の異常さもさることながら、食べる量に関しても常人をはるかにしのぐ。
コックは現在カルロスだけなので、手間のかかる料理を作る時は使用人たちに手伝ってもらっていた。
アルテはカルロスに料理を手伝うよう言われていた。
いつもはセレナが担当していたが、彼女は今日は個人的な趣味としてパイを作っていた。
「あ、あのぅ……ちょっといいですか？」
ヨーゼフ……カルロスが恐る恐る、といった感じでアルテに声をかけた。
「……何よ」
セレナは何も言わずに二人の会話に耳を傾けていた。
別に自分には関係ないことだと思ったし、何より今自分がやっていることに集中していたからだ。
「アルテさんはどうも、僕の事をお嫌いなようですが、何か僕に不手際があったのでしょうか？」
「似てるのよ、アンタの顔が。」
アルテはぽつりぽつりと過去のことを話していた。
セレナにとってそれは自らも経験していたことだったため、よく知っていた話だった。
しかしアルテは最後にふとこう付け加えた。
「でも……いちばんかわいそうなのはセレナだわ」
アルテが過去のことを話すのはセレナには何も問題は無かったが、自分のこのを話されるのは御免だ。
「アルテ。」
アルテは少し驚いたが、小さくごめんと呟いた。
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いんく(プロフ) - 桜猫さん» 返信遅れてしまい申し訳ありません。一ヶ月一冊ペースで進めていくつもりですので、こちらもよろしくお願いします。 (2016年8月5日 19時) (
レス) id: 8afac89c30 (このIDを非表示/違反報告)
桜猫 - こちらも読ませていただきます( ^ω^ ) (2016年8月3日 11時) (レス) id: 3524d9e2e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いんく | 作成日時：2016年8月1日 22時
