あったかいお紅茶を【オリジナル】

秘密 ページ8

それから数日程、秘密の内容は分からないまま
無駄な時間が過ぎた。

ああ、でも、創志郎さんと紕閠さんと少しは仲良くなれたので
無駄ではないかな


秘密についての候補はいろいろ出てて

何か大切な事ものを守ってるんじゃないか説
なくなったら日本滅亡みたいな←

あの二人はそういう関係にあるんじゃないか説
当然のように却下。

不死身説
死なないのに代替わりって必要か?

能力を持ってる説
ありそうだけど、具体的に分からない

結論、アニメやマンガの観すぎ


はぁー、とため息をついて
ベッドに寝そべる。
今日もまた無駄な時間が過ぎていく。


…と、突然ノックもなく扉が開いた
「えっ?」

すぐに起き上がって扉の方を見る。
そこにいたのは、初日に会った前髪の長いあの執事。

紕閠さんみたいにノックしないの?

なんて不満を覚えていると
男の人が起き上がったばかりの私を、ベッドに押し付けた

何が起きてるか分からない…
「はっ…離せよっ!」
身を守る術はある程度知ってるのに、いざとなると使いものにならない

着ていたワイシャツのボタンがプチプチと外されていく
「やめっ…やだ!ねぇってば!!」
ばたばたと足掻くけど、男の人の力には敵わないみたい…


首筋に生ぬるい息がかかる
「いや…」
視界の端に映るのは、鋭く尖った歯だった


!?

何…これ…


きっと死ぬんだ、諦めて目を固く閉じた


「何してる!」
意外にも創志郎さんの声が聞こえた


乗しかかる重みは、衝撃と共になくなった


安心感からか私の頭は真っ白になった





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