熱 ページ24
「ちょっと移動しましょう」
いくら人が居ないからって、ずっとここにうずくまってたら怪しまれる
朱陽さんの肩を担いで立ち上がる
創志郎さんに連絡をしたけど、ちゃんと伝わってるかなぁ
少し戻ったとこにベンチがあったはず
朱陽さんがどうしてこうなってるのかは、まあ、あとででいいや
「…ほんとに誰もいないのね」
さっきまでいたはずの少ないお客さんや、店員さんは皆いなくなってた
おかしいなぁ…。
怪しまれないんじゃない?これ?
俯いている朱陽さんの顔は見えない。
―――――――――――――――――――――
「行くぞ、紕閠。」
朱陽の携帯から連絡が入った。
慌ててるのを必死に抑えたようなあの娘の声。
要領を得ない説明だったが、緊急だということは分かった
「はい。」
場所は市内のショッピングモール
少ない客がうろうろと店を回っていた
「…」
この広い中から探すのか…
骨が折れるな
スマートフォンを手に取ると、朱陽の携帯に電話をかけた
「はい、もしもし」
Aのくぐもってる声が聞こえた
「僕だ。今どこにいる?」
「一階の、えーと、西側の端にあるベンチです。朱陽さんを休ませてます」
直ぐに案内板をみる。
確かにそこには休憩スペースの文字があった
「そうか、すぐいく。」
「ありがとうございます。あの…」
Aの声のトーンが下がる
「なんだ?」
少しの沈黙、それから息を吸う音。
「誰もいないんです。」
「何を言ってる?一階には客と店員が居るじゃないか」
周りにはちらほらと人がいる。
ベンチのある西側にも人は見える…
「……そうですよね、ごめんなさい、変なこと言って。じゃあ――――」
あ、
「待てっ!」
今切ったらもう二度と繋がらない気がした。
その声は届いていなかった。
ツーツーと冷たい機械音が耳に触れるだけだった。
21人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
saya(プロフ) - 味噌汁さん» 確かに、ビックリしましたけど、最後の賢正のセリフはかっこよかったです。。。(TωT)/~~~ 私も久しぶりにこんなにドラマにハマったので待ち遠しいです♪ (2016年11月1日 23時) (レス) id: 95169321dd (このIDを非表示/違反報告)
味噌汁(プロフ) - sayaさん» そうですね〜二人の演技にみごとに騙されてしまいました…。日曜日が待ち遠しいです (2016年11月1日 22時) (レス) id: 2bbd48963b (このIDを非表示/違反報告)
saya(プロフ) - 味噌汁さん» ですよね!敬語じゃない賢正も良かったです♪眼鏡を取るところとか、スイッチみたいで、これから後々過去が明かされていくみたいなんで気になりますね〜 (2016年11月1日 21時) (レス) id: 95169321dd (このIDを非表示/違反報告)
味噌汁(プロフ) - sayaさん» 分かります〜!普段の一人称が「俺」って所にギャップというか、男っぽさを感じて好きです!!ありがとうございます〜! (2016年11月1日 17時) (レス) id: 2bbd48963b (このIDを非表示/違反報告)
saya(プロフ) - 味噌汁さん» ディーンさんのアクションとか、私服とかも良かったですよね! もちろん、1番は執事賢正の姿ですけど♪ 楽しみにしてますね(TωT)/~~~ (2016年11月1日 16時) (レス) id: 95169321dd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:味噌汁 | 作成日時:2016年10月30日 2時