祓い屋少女の恋事情【地縛少年花子くん】 (ページ5)

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寧々ちゃんの寄行と告白現場ページ5

｢…はぁ｣

教室に入ると、寧々が溜息をついていた。

｢え、何どうしたの｣

｢一ヶ月前に振られた先輩のやつ、
立ち直れないんだってさ。｣

｢なるほど｣

失恋って、悲しいよなぁ…。
なんて寧々に同情していた。

｢A、春歌、私頑張る！｣

とか言ってなんかどこかへ行ってしまった。

｢え、何どうしたの寧々…｣

｢今日はなんか忙しいね…。｣

一体何があったのだろうか。

そのまま授業を受けて昼休み。

寧々がひとりでに2年生の
教室に向かっているのを見た。

｢なになに、また好きな人でもできたのかな｣

｢さぁ、どうだろう。｣

さすがに見に行くのもあれなので、
教室に戻ってきてから聞こうかな。

ちなみに、お兄から源先輩の机の上に
夏野菜とか凄いお弁当が置かれてたらしい。

…うん、絶対寧々。

｢寧々、源先輩のことが好きなのかな…｣

｢えぇ、まだわかんないよ？｣

｢でも…っ｣

｢とりあえず私妹のとこ行きたいから下来てよ｣

｢うん、いいよ｣

春歌と二人で歩いていると、
どこからか走ってきた素早い
女子高生が誰かとぶつかったらしい。

…え、何？？？

現場に行ってみるとそこには…

｢寧々！？光くん！？え、なに大丈夫！？｣

｢これ絶対寧々やったじゃん…｣

と、まぁこんな感じで色々濃かった一日でした。

｢…まさか寧々がつっこむなんて｣

｢ぷっ、思い出しただけで笑っちゃう｣

放課後に春歌と下校しようとしていると、
とある現場を目撃した。

そこには、源先輩と先輩であろう女の子がいて。

そう、告白現場である。

……なんでこういうの、見ちゃうかな。

｢あの、源くん！私…1年の時からずっと好きでした！｣

恥じらう女の先輩と、困り果てる源先輩。

断れ、なんて思いつつ、静かに会話を聞いた。

｢ごめん。僕、好きな子がいるんだ。
ずっと前から好きで、その子じゃないと…。
だから、ごめん。｣

ドクン、なんて私の中で時間が止まる。

…そっか、好きな人、いたんだ。

私の片思いは、終わりを告げる。
そう、言われているようだった。