祓い屋少女の恋事情【地縛少年花子くん】 (ページ15)

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告白の木ページ15

｢Aちゃんは知ってる？告白の木の噂｣

｢あぁ、あの木の下で告白したら
絶対付き合えるんでしょ？｣

朝、無事にお兄の縛りから解放された
私はクラスで七不思議の噂の話をしていた。

｢寧々、あそこに源先輩呼び出したら1発だよ｣

｢えっ！？｣

｢おい春歌。私を裏切る気か。｣

応援するね♡なんて言ったくせに
寧々と源先輩くっつける気か。
さすがの私も怒るぞ。

｢と、いうか…。さっきからあの二人は何してるの。｣

｢アオちゃん、僕…。
君が好きです、付き合ってください！！｣

｢葵に告白する練習じゃない？｣

よくやるよ、茜くんは。

私にも、告白する勇気があればいいのに、なんて。

｢源先輩…好きです！｣

｢え、なんで私に向かってやってんの、
てかあの下で練習しなよ。｣

｢春歌今日辛辣じゃない？｣

なんか、いつにも増して酷いよ？？

この前助けにいったのに？？

え？？？

｢寧々ってさ、花子くんのことどう思ってんの？｣

｢…えっ？｣

葵が用事でいなくなった途端、寧々に問いかけた。

なんか最近、ソワソワしてる気がする。

｢…いや、友達、だよ？｣

｢ふーん。｣

ほんとうに、"友達"なのだろうか。

なんて考えは置いといて。

告白の木、か。
やっぱり、祓わなきゃいけないのかな。

だって100%成功するっておかしいもんね。

もうちょっと、様子見かな。

……と、思っていたのだが。

｢山吹、寄せよ。みんな見てるぞ…｣

｢…何してるの？｣

引き気味の寧々。

｢昨日、山吹に告白の練習手伝ってもらったら
気になり始めちゃってさ…｣

｢俺もだぜ蒼井。｣

｢つーわけで｣

｢｢俺たち、付き合うことにしました！！｣｣

｢…あの、私このペアはちょっと。｣

｢BLは好きだけどこれは葵が可哀想｣

2人でヒソヒソ話す。

なんだこれ、怖すぎるんほんとに。

……本当に、この木の下で告白したら

源先輩と、付き合えるのだろうか──────。