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1歩、2歩、3歩…。
スタッとゴール前に降りるとキーパーが身構えていた。
｢さて…止められるかな。｣
周りは黒い霧で囲まれて雰囲気が変わる。
"ウィケッド・エンヴィー"
日本語に訳すと"邪悪な嫉妬"
───そう、彼女の"裏の感情"が形になった技である。
奥深い闇がひとつの塊となってゴールに向かう。
｢…闇に堕ちろ。｣
そう。このボールのように
彼女の事など、誰も止められるはずがなかった。
そして、彼女の笑い声は歓声に
よってかき消されていたのであった。
ｺﾞｰﾙ
日本、今試合の初得点は春瀬Aがとった！！
なーんて、解説者は叫んでいた。
1ー2
──絶対に勝ってみせる。
その後、鬼道さんによって
みんながひとつに集められる。
すると、鬼道さんがゆっくりと口を開いた。
｢みんな、聞いてくれ。
敵が妙な手の動きを見せたら目を閉じるんだ。
目を閉じて、耳と気配だけで動くんだ。｣
｢えぇ！？どういうことですか！｣
｢おいおい目ぇ瞑ってプレーできるわけねぇだろ。｣
｢…まぁ、たしかに。｣
トリックは目を瞑ればたしかに破られる
かもしれないけど感覚でプレーできるのか不安だった。
｢優秀なサッカー選手は耳と
気配から周りの状況を把握していると言います。
視覚は、プレーをするための情報の
ひとつに過ぎないんです。
目を使わなくてもサッカーはできます。
ブラインドサッカーという
競技があるくらいですから。｣
｢目を使わないでサッカーをやるだと！？｣
不動先輩は乗り気ではないようだったが、
みんなで目を瞑ってサッカーをすることになった。
この作戦のおかげか、日本は活気づいてきて
動きが先程までより良くなっていた。
必殺タクティクス
"柔と剛"
繋がったボールは鬼道さんへ。
"オーバーヘッドペンギン"
あれって、凌兵の技では？？
凌兵の技を上手に使いこなす鬼道さん。
流石だな、と私は感心していた。
ｺﾞｰﾙ
2ー2
日本はオーストラリアと同点となった。
凌兵が鬼道さんの元に急いで向かって行く。
｢なぜお前がその技を！｣
｢弟子の技を師匠である俺が使って何が悪い。｣
｢誰が弟子だ！それに弟子から技をパクる
師匠が何処にいるかよ！とんだ絶対指導者だぜ…。｣
あはは、愉快だなぁ……。
にこやかに二人を見ていると、
どこか癒された気がした。
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れもん。(プロフ) - 虎倉瀬さん» コメントありがとうございます！これからも更新頑張ります (2022年10月11日 18時) (
レス) @page40 id: be79fbde0d (このIDを非表示/違反報告)
虎倉瀬(プロフ) - この作品の夢主ちゃん可愛くてめっちゃ好きです！！！これからも更新頑張ってください！！！！！ (2022年10月9日 9時) (レス) id: 65921fec64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れもん。 | 作成日時：2022年3月5日 0時
