いざリゾートへ！ ページ7
｢…瀬。…A、起きて。｣
｢ん……なに｣
｢着いたから、起きて。｣
｢…はあい。｣
重たい瞼を開けて目を擦る。
恐怖の浮遊感を全く感じなかったので、
ちゃんと寝てたんだ。
悠、ずっと手繋いでてくれたっぽい……。
はぁ、これだからこの子は……ッッ！！！
｢出れそう？｣
｢うん。｣
ゆっくり立ち上がって座席から離れる。
時雨は既に起きていたみたいだ。
｢あんた乗った瞬間からぐっすりだったよ｣
｢え、まじ？起きてるつもりだったんだけど、あれ夢か。｣
時雨の回答に海花が笑い出す。
そういえば、座席交換してくれたし
お礼を言いに行こうかな。
｢海花ー！ありがとね、座席。｣
｢ん？全然いいよ。写真撮れたし｣
写真…だと？
まさか盗撮したのか！！
｢ちょっと待て、見せろ｣
｢ほら。｣
そこには私と手を繋いで
頭をこてんとしながら寝ている悠の姿が。
可愛いなうちの悠。
｢は？くそかわ。写真送って｣
｢いいよ。airdropね｣
｢はいはい｣
エアドロで写真を貰い、フォルダに入る。
そういえば悠と写真あんまりないな。
ま、たくさん思い出作ればいっか！
そのままキャリーケースを受け取って車に乗る。
だからなんで高級車なんだって。
｢虎於さん恐るべし…｣
｢うちのホテルに泊まるんだ、
ならちゃんと迎えは出すぜ。｣
｢ヒュー、虎於かっこいいね〜！｣
｢すっげぇ！！こんな車初めて乗ったよな！｣
｢わぁ、すごい！！｣
｢七瀬さんに四葉さん、あんまり騒がないでくださいよ。｣
怒られてるの可愛いな。
と、話しているうちにホテルに着いた。
｢それじゃ、一旦部屋に荷物置いて着替えてから
またロビー集合にしちゃう？｣
｢OH!賛成でーす！！｣
｢じゃ、また後で。｣
｢私達も部屋行こっか｣
｢そーだね！｣
部屋に入るとそこは絶景が拡がっていた。
ここ絶対高級ホテルだよね…？
さすがすぎて怖い。
｢ベット私真ん中｣
｢え、私右がいい｣
｢ちょうど別れたじゃん私左ね｣
そう、部屋に入ったらあるある。
ベット争奪戦。今回はみんな別れてたから良かったな
って訳で、着替えてから行くのか……。
ちょっと恥ずかしいな。
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作者名：れもん。 | 作成日時：2023年1月5日 17時
