かわいい、なんて ページ4
｢……ま、いいんじゃないんですか。｣
目を逸らしつつもこう言う一織くん。
頬はりんごのように真っ赤だ。
｢…ありが、と｣
海花も照れてはいるんだけど、
どうしていいかわかんなくて固まってしまっている。
｢うんうん、いいねえ。｣
時雨と私はニヤニヤが止まらなかった。
｢ほらほら、悠もなんか言いなさい！｣
｢べっ、別に言うことなんか……ない、し…｣
彼は私の方を見てくれない。
なんならこの前の花火大会の件で
ちょっと気まづいままだ。
また、好き避けしそうだし。
｢……か、可愛いんじゃない、の。｣
｢…っ｣
手で口元を隠しながら言う彼。
そんな顔されちゃったら、
こっちまで恥ずかしくなるじゃん。
｢青春っていいよなぁ。｣なんて、時雨は呟いている。
なんなら彼女は環くんと午後回るらしい。
いいなぁ、なんて。
そのまま3人と仲良く喋っていた。
｢本当は300円貰ってるんだけど、
このふたりの友達だしサービスしちゃう！
どっちかと選んでチェキ撮っていいよ！｣
同じクラスのメイドをしている子が、
私達に向かってはなしかける。
時雨は後で3人で写真撮るからいいや！ってことで
あとは一織くんと悠くんがどうするか、だ。
｢ね、一織、悠。Aと海花…どっちがいい？｣
刹那。時雨が単刀直入に聞いてしまった。
どっちも海花を選んだらどうしよう、
なんて思ってしまう。
でもその方が、わたしはまだドキドキしなくて済むかも。
｢必ず撮んなきゃダメ？｣
｢せっかく言ってくれてるんだし、撮りな！｣
さあ、どっちを選ぶんだ！なんて楽しんでいる。
｢…じゃ、春瀬がいい。｣
｢なら、私は青波さんで。｣
春瀬が"いい"ってなんだ。"いい"って。
目が会った瞬間、どくりと心臓が鳴った。
こんなの、耐えられないよ。
｢じゃあ、ハート作ろうか！｣
写真係の女子が指図する。
私が、悠とハートなんて。
恥ずかしくて出来ないよ。
｢いくよー、はい、チーズ。｣
カシャリ、とシャッターの切る音が聞こえた。
変な顔、してないといいけど
｢はい。チェキ。1枚なんだけど、どうする？｣
さすがに、悠も要らないよな、こんな写真。
｢あ、じゃあ｣
｢いい、俺が貰うし。｣
｢え。じゃあ、うん。｣
なんでそんな不服そうなかおしてるの。可愛いけど。
そのまま写真を撮ったあと、
3人はシフトで出ていってしまった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 251人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「アイドリッシュセブン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れもん。(プロフ) - miyaさん» 閲覧ありがとうございます！そう言っていただけると書いてる側としても嬉しいです(˶˙ᵕ˙˶) (2022年10月8日 16時) (
レス) id: be79fbde0d (このIDを非表示/違反報告)
miya - 前作から読ませていただきました!悠が可愛くてにまにましちゃいました!! (2022年10月7日 7時) (レス) id: 20df3662ca (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れもん。 | 作成日時：2022年10月6日 23時
