↓ 西島隆弘side ページ49
あ「では、ここで1曲。」
隆弘「ギター弾けんの？」
背負ってたギターバックから出したギターをかまえる。
あ「ここでいつもレッスン終わったら練習してんの」
夕日がちょうど沈みかける頃。
オレンジ色に染まる横顔が 一瞬、優香に重なった。
まだ駆け出しの頃、よく近くの海で互いの夢を語り合った。
ダンスで世界中に行きたいって言ってた優香の横顔もオレンジ色に染まってた。
あ「では、練習期間、4ヶ月の実力見てください。」
♪愛したことわかった日〜
・・
木洩れ日、揺れた日々の
恋の痛みが消えないの、なぜ？
紗良が好きだって言ってたMisaChiaのココア。
はっきりとした歌声だけど、どこか寂しげな表情
周りの空気を思いのままに操っているかのように自分の世界に俺を連れていこうとする
これだったらアーティストとして 充分歌だけで勝負できる。
たまに揺れる視線が俺になにかを伝えてくる。
♪さよならを決めたその日は
いつもより空が青く見えた
涙こらえて
愛しかたを選んだ日
愛はちょっと眩しかった
あ「ふふ。」
あ「なんかちょっと恥ずかしいけど。どうだった？上手だった？」
1人のアーティストから紗良に戻って
緊張した〜 って頬に手を添えて微笑む
隆弘「うまかったよ。ギターも歌も。本当にうまかった。」
あ「ふふ、自分で聞いといてあれだけど、照れるね(笑)」
隆弘「照れんなよ(笑)」
あ「いつ日本に帰るの？」
隆弘「あしたー。」 あ「明日!?」
隆弘「うん。明日。」
あ「そっかぁー、あしたかー」
隆弘「どうした？」
あ「せっかく会えたのに、寂しいなって思って」
隆弘「じゃあ、俺もこっちに住もっかな！」
あ「いや、ダメでしょ。」
何言ってんのーって砂を投げてくる
紗良から初めて聞いた"寂しい"を俺は誤魔化した
あ「次はいつ会えるかな？」
幸せそうに言うけど
俺としてはどこかやるせない気持ちがあって、
「大丈夫だよ」って言うのをわかっていながら
隆弘「ごめんな」
って言うしかない。
あ「この先何があっても、この世界で私のお父さんは隆じいだけだから。」
あ「日本に帰っちゃっても、隆じいは私のお父さんだよね？」
隆弘「もちろん。」
自分に言い聞かせるように、確かめるように。
隆弘「ぎゅってしていい？」
あ「ん。」
『またね。』
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與くんのお嫁さん - 隆じい子守唄歌って (2022年5月1日 21時) (
レス) id: 07d644c9cc (このIDを非表示/違反報告)
ゆな(プロフ) - こんにちわ。一気に読ませて頂きました^_^続きが気になって仕方ありません。楽しみに待ってます。 (2017年10月4日 12時) (レス) id: b00ced6101 (このIDを非表示/違反報告)
南那(プロフ) - 続きがとても気になります！頑張ってください！ (2017年9月17日 8時) (レス) id: aaf63bcfe2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miku0829 | 作成日時：2017年6月8日 19時
