15(singo) ページ16
普段なら、寝ているはずの
深夜2時。
いくら時間がたっても鼓動がおさまることはなく、
ただ布団にもぐって目をつむり続けていた。
…寝れん。
そっと、布団から顔を出すと
ピンクのカーテンが見えて
もぞもぞと横を向くと
ベッドの上で寝息を立てて寝ているAがいた。
はぁ、と脱力のため息が出る。
俺がこんなに、何かと戦ってたのに
何、寝てんねん!!
・
ベッドの淵のとこに肘を立てて
頬杖をついてAの顔を見つめる。
別に何をするわけやない。
ただ、ずーっと見つめてて、
気付けば、髪をそっと撫でていた。
サラサラの髪に指を通すと、スルッと指から落ちて行って
胸が苦しくなった。
またこの痛みや。
さっきも、心臓がずきずきと痛んだ。
なんで、Aを見ているとこんなにも苦しいのか。
知りたいねん。
「…っんー…」
いきなりAがそういながらモゾモゾと動き出して
驚いて、寝たふりをしようかと思ったけど
ただ寝相が悪いだけみたいやった。
その証拠に、コイツは布団を全部蹴っている←
「ホンマ、こいつは…」
少し笑って布団をかけなおす。
ホンマ、こいつは見てて飽きない。
小さいころから、年の何日間だけだったけど、必ず一緒にいた。
本当は
会うたび、大人っぽくなっていくAに、なんかどうしたらいいのか分からなくなっていた。
信ちゃん、信ちゃん。といつでも俺の背中ばかり追ってきて
なんやねん、と俺は笑いながらAの髪を撫でる。
うわーん、って大声でAが泣いて
俺が背中をさすっても泣き止まなかったら、抱きしめてあげて。
昔から、
昔からそうやった。
今日したことも、ホンマは何も昔の俺らにとって
おかしなことなんか、なかった。
大きくなるにつれて
ただ、それが許されないわけではないのに
俺らの中ではそうなってしまっていて…。
・
きっと、これからも全てが、
変わっていく。
「…なんか、寂しいなぁ」
分かった。
胸の、苦しみや痛みの正体。
それは……――
「…っ…んー」
俺は眠るAの頬に
そっと、口づけた。
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∞村上信五娘∞ - 可愛い!面白かった。 (2015年1月16日 10時) (レス) id: 7ad74dddfa (このIDを非表示/違反報告)
ミク(プロフ) - 錦倉栄華さん» コメントありがとうございます(*´ー`*)私も村上さんのお話をかけてよかったです!あの男らしい感じが好きなので…(笑)← 私も、また村上さんメインで書きたいと思っています♪これからおまけもあるので、よろしくお願いします(*´∀`)♪ (2014年3月20日 21時) (レス) id: adbefb6115 (このIDを非表示/違反報告)
錦倉栄華(プロフ) - 信ちゃんの小説少ないので、この小説に出逢えてよかったです! また、信ちゃんで書いてくれると嬉しいです! (2014年3月20日 20時) (レス) id: 939440697d (このIDを非表示/違反報告)
ミク(プロフ) - きっくさん» ありがとうございます(*´ー`*)きっくさんのコメント、いつも嬉しかったです! 切なくなってしまいましたがハッピーエンドということで!!← おまけもあるので、もう少しお付き合いよろしくお願いします(*´∀`)♪ (2014年3月19日 18時) (レス) id: adbefb6115 (このIDを非表示/違反報告)
きっく(プロフ) - うわ!うわ!もうー。(笑)ウルウルですよ私(笑) (2014年3月19日 18時) (レス) id: d8d74fe759 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミク | 作成日時:2014年1月8日 20時