ブルームーン (ページ4)

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4話ページ4

組織の任務は比較的簡単で、失敗もしないから上にも気に入られて馴染むのも早かった。
ジンやベルモットはやっていることは犯罪で悪い事をしているのだが、人柄としてはよかった。私に優しく接してくれる。

「ジンは貴女を気に入ったようね」
「それはどうかな、ベルモット…」
「ああ見えて、いつも心配しているのよ貴女の」
「新入りだからじゃないかしら」

それだけじゃないと思うわ、ベルモットはそう言い残し任務へ向かった。
私ももう子供じゃない、ジンに向けられる視線にそういうものが含まれていることなんてとっくに分かってた。
でも、彼の気持ちに答える気なんてないしまだ私の中で整理はついていない
諦めの悪い女だ

久しぶりに顔を出したFBI
今日は赤井の姿はないようでほっとした

「A、久しぶりね！明日からシュウも組織に潜るのよ、先輩として色々教えてあげて」
「…ええ、分かったわ」

なんで、やっと距離を置いて苦しさから少しは開放されたというのに…
神様は残酷だ。

話したいことがあると言われ、ジョディと行きつけのBARに向かった

「私、シュウと別れたのよ」
「どうして、あんなに仲良かったじゃない」
「組織に入るために末端構成員と付き合うことになったのよ」
「…そう」

やっぱり私には少しの希望もないんだ。
一瞬でも喜んだ自分が恥ずかしい
彼はハードワーカー、この件だって快く引き受けたのではとも考えられる
私に入る隙なんて1ミリもあるわけないんだ

その後は、軽い世間話をして何杯かカクテルを飲んでわかれた。