【アイナナ】八乙女楽の妹は超がつくほどの人見知り【十龍之介】 (ページ30)

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『…ｯは……ｯは…』

「まずい、過呼吸が起きてる…」

「とにかく酸素をｯ」

「壮五さんｯ酸素を吸わせちゃ駄目だｯ!!」

突然の陸の大声に皆、唖然とし、陸はAに近づき、彼女の背中に手をあてた。

「Aさん、ゆっくり息を吐いて…。…そう、…一…、二…、三…、四…」

少しつづではあるが、彼女の呼吸する速さがゆっくりになってきているのがわかった。それを繰り返して一定の速度になると、彼女は気を失ったかのように小さく寝息をたてた。

「一旦、俺のベッドに運んでくるね。」

「りっくん、俺、手伝う。」

「ありがとう、環。」

二人は立ち上がり、環は彼女を背負り、陸と一緒に陸の部屋へと向かい、大和は楽に寮へ来るようにとラビチャを開き、メッセージを送信するのだった。

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