【アイナナ】八乙女楽の妹は超がつくほどの人見知り【十龍之介】 (ページ22)

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楽side

ちょうど楽屋の前の廊下で携帯をいじっているときに、龍がAを横抱きにしてこっちに向かってきているのが見えた。

「が、楽、Aちゃんが、眠ったまま目を覚まさないんだ…ｯ…!!」

「…は…?…」

龍に抱えれたまま、Aの頬を軽くつねってみるがびくりともせずに眠っている。そういえば過去に一回、同じようなことがあったのを思い出した。

「…まだAが小さいとき、眠ったまま目を覚まさないことが一回だけあった。」

「え、…」

「眠ってしまった原因は感情が暴走したことだ…って、当時の医者が言ってたのを親父から聞いた。…あのときはどうなるのかと、内心ヒヤヒヤしたけどな。」

本当は、もっとそれ以上で、二度と目を覚まさないかもしれないと何回も思った。あの出来事は少々、トラウマになりかけた。けど、なんでまた、眠ってしまったのかは、俺にはわからなかった。

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