ブレーキ ページ17
.
病院に連絡を入れていたおかげで特別に緊急搬送口を開けてもらえることになってすぐに詳しく検査してもらうことが出来た
西島さんが車いすで連れていかれてもうすぐ1時間
「ここでお待ちください」とは言われたまま看護師さんたちが時おり出入りするだけで本人の姿を確認できない
西島さんの体調がどうであれ今日と明日のスケジュールを全て遅らせるために各関係者に連絡しまくり終えたら
思い当たる後悔ばかりを考えてしまう
容態が悪化していたら.....
喉の手術に影響があったら....
どうしよう。
私がブレーキになるって言ったのに。
結局なれなかった。
西島さんはこんな私をマネージャーとして迎え入れてくれて、何も知らない私をたくさん助けてくれたのに
私はなにもできなかった
どんなに深く悔いても西島さんの容態は良くならないことはわかっているのに
どうしても、なんとかならないかと思って両手を握りつぶす
相馬「マネージャーが不安になってどうすんの」
温かい飲み物をふたつ持った相馬さんに握りこぶしを解かされた
相馬「内緒にしてって言われてたんだけど、
にっしー、Aちゃんのこと褒めてたよ。そりゃもう大絶賛」
『え?』
相馬「あ、涙止まった 笑」
そう言われて頬を触ってみればいつの間にか私は泣いていた
相馬「Aちゃん希望も出てないのにいきなりトップアーティストのマネージャーになっちゃったでしょ?だから事務所もにっしーとAちゃんのことちょっと心配してたから。オレににっしーに聞いてこいって命令だされたの。」
私なんかの耳に一生はいることはなかったであろう事務所役員の思考
相馬「にっしー、Aちゃんのいい所しか言わないの。」
ただただ必死になってやってきたことをそんなふうに思ってくれていたなんて全然知らなかった
いつもいじられてばかりで普段褒めてくれることなんて滅多にないから、他の人から聞くと余計に嬉しい
相馬「だからさ、もっと自信もって?
今回のことは誰のせいでもないから、Aちゃんが責任感じる必要ないよ」
相馬さんは優しい方。
私に救いの言葉をかけてくれる
でも、ここで甘えちゃいけない
『西島さん、いつも失敗した私に 大丈夫 って言ってくれるんです』
どれだけその 大丈夫 に救われたことか
『だから、だから......私が西島さんの 大丈夫 になりたかった』
.
151人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
miku0829(プロフ) - ao.aoさん» なんと!嬉しすぎます!感謝です! (2020年3月6日 17時) (レス) id: 17cda2b9c9 (このIDを非表示/違反報告)
ao.ao - 続きが読みたいです…更新待ってますー楽しみに毎日チェックしてます (2020年3月6日 17時) (レス) id: 3509447b34 (このIDを非表示/違反報告)
ao.ao - 前から読ませて頂いてます。 (2020年3月6日 17時) (レス) id: 3509447b34 (このIDを非表示/違反報告)
miku0829(プロフ) - ゆうさん» ありがとうございます!初めてコメント頂けてとても嬉しいです!! (2020年3月5日 10時) (レス) id: 17cda2b9c9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - めっちゃ続きが気になるから面白かったです! (2020年2月29日 8時) (レス) id: af4a6017b1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:miku0829 | 作成日時:2019年8月18日 10時