あしたは

はじめ ページ1

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『絶対会社員になって...

絶対ここに住んでやるーーー！』





久しぶりのお酒に酔って

夜中の2時に高級マンションの前で叫んだ






そこまではうっすらと覚えている









若干お酒が抜けきらないまま会社に初出勤



『頭が重い.....』





でも、今日は夢が叶う日！


私、堀内 A が

やっと内定をもらってずっと思い描いた会社員になれる日！






服装はちゃんとスーツだし、化粧も濃すぎず

髪が明るいのは地毛だって素直に伝えよう



早めに着いちゃったけど

今日の星座占い "余裕ある行動を" だったから丁度いいくらいだよね！




そう思って会社のビル前を見上げてた









ｽﾀｯﾌ)にしじまさん！話を聞いてください！
ちょっと待ってくださいよ！






たくさんの荷物を抱えながら、前を歩く男の人を追いかける女の人






うわぁ、きっとマネージャー科だ

大変そうだな








玉砕し続けた就職活動で唯一最終面接まで残ったこの会社は

多くのアーティストやタレントが所属する大手事務所



有名人に憧れている人もいれば、純粋に自分の持ち味を活かしたくて受けてる人もいた


私はそんな中で、会社員になることに憧れてエントリーした結果

なんとか内定をもらい、今日これから配属される部署を言い渡される予定だ









「国際通信科......と言いたいところだが、まずはその髪の色をなおしなさい」





やっぱり言われたか。

確かに就活中は黒に染めてたけど.....




『申し訳ございません。この髪色は生まれつきです。

どうかお許しください』





深く頭を下げて髪が視界に入る


国際通信科......第一志望の配属先だ



でも、髪色を言われるならこの会社をこっちから辞退してやる






そんな気持ちが心を暗くしていた時






「え？あぁ......またか。
じゃあ、ちょうどいい。

堀内 A をマネージャー科に配属する」









『はい、精一杯頑張らせていただきます』




頭はさげたまま、静かに目をつぶって涙を飲みこんだ









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