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西島side ページ38

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帰国してる途中からロケが終わった安心感からか、疲れがどっと押し寄せて

それに加えてなんだか熱っぽい


自分の体調不良で仕事を先延ばしにできない

なんとかソロの打ち合わせは集中してできた




そのせいか、残りの体力を使いきったみたいでグループの方は話が全然入ってこない

こりゃ確実に熱上がってるな


なんとか相槌うって、無理矢理にでも話を頭に入れていく

入れるだけで考えられない






休憩に入ってメンバーと話してたら


「ちょっと来てください」


樹ちゃんにそう言われて廊下に出たら

いきなり手首掴まれて人目が少ないところに連れてかれた




西「なに?そんなに大事な話?」

「とっても大事な話です」


いつもは明るくて冗談にもすぐにノってくれる活力がある女の子なのに

樹ちゃんのこんなにキリ詰まったような表情は初めて見た



「座ってください」


会議室からだいぶ離れたところまで来て長いすに座らされた

樹ちゃんは隣に座らず、正面にしゃがむ









そして、オレの手を握って 眉をさげて



「西島さん。

明日は朝9時迎えで1日中ソロの打ち合わせとダンス練習です

明後日の取材、今日この打ち合わせの後に変更してもらいました

だから明後日は1日オフになります




それまで耐えてください

こんなことしかできなくてすみません」



しゃがんで縮こまりながらちっちゃい拳を握りしめて申し訳なさそうに

謝罪をする





スケジュールの話でなんの事かと思ったけど、明後日オフの話でやっとわかった


樹ちゃん気がついてくれてたんだね


これは樹ちゃんが謝ることじゃない


オレが体調崩したのが悪い。





西「ごめん、気遣わせた
この後に取材変更ね。ありがとう。」


樹ちゃんが恋しい



西「大丈夫。大人をなめちゃいけませんよ?」


気だるい体を立ち上がらせて
寒気がする手足を誤魔化す



仕事モードに切り替えて
会議室に歩きながらスケジュールの確認をする





「これ終わったら隣の会議室で取材ですからね」

西「わかった。ありがとう」




会議室のドアノブに手をかけると
思い出したように樹ちゃんがオレに耳打ちした



(風邪薬、買ってきますね!)





コソッと言って廊下を駆けていく後ろ姿は

もう新人の女の子じゃなくて


頼れる女性のマネージャーだった









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作者名:miku0829 | 作成日時:2019年1月26日 3時

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