愛する人へ (ページ29)

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報連相ページ29

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昨日スタジオに着いて

西島さんのレコーディングを見守りながら作業の続きをしようとパソコンをだしたら電話が鳴った

『ひまわり園』

園から滅多に電話なんてかかってこないからびっくりしながら碧に何かがあったことを覚悟して出た

『もしもし、黒崎樹さんのお電話ですか？』

「はい。樹です」

いつも碧の出迎えをしてくれる先生の声だ

『碧くんが熱出しちゃって……
熱はまだそんなに高くないんだけど碧くんが心細いみたいで』

電話のむこうで碧が泣いてる声が聞こえた

西島さんには申し訳ないけど今すぐ飛んで碧のところに行きたい

「わかりました、上司に話してみます」

碧が初めて熱出したときを思い出した

1番辛くて不安なのは碧なのに、私も心細くなって

病院に連れていった時は碧を抱きながら2人で泣きながら受診した

作業は家でも出来るし問題ないけど

誰かに西島さんの送迎をやってもらうとして……

でも、せめて誰かに後のことをお願いしないと

高「樹ちゃん、ちょっと来て」

さっき合流した高坂さんに呼ばれて廊下に出た

高「なんかあった？」

「はい？」

高「なんか焦ってるみたいだったから」

私ってそんなにわかりやすいのか……

それとも高坂さんが鋭すぎるのか……

高坂さんに相談してみよう。

「碧が熱を出したと連絡がありまして…
電話のむこうで碧の声が聞こえて…
申し訳ありません！わがままはわかっています。
帰らせてくだ……」

高「急いで帰りなさい。
後のことは何とかしておくから」

「はい！ありがとうございます」

そのまま荷物をまとめて急いで碧を迎えに行った

碧「いっちゃんお仕事は？」

「大丈夫だよ。今日は碧と一緒にいるからね」

会って開口一番に仕事の心配をされた

やっぱり碧に負担かけてるところもあるよね

病院に連れていったけどインフルエンザの診断は出なくて、ひとまず安心した

家に着いて、冷えピタを貼って碧を寝かせる

加湿器と暖房をフル回転

とりあえずお粥を作っておいて、

処方された薬を整理する

高坂さんにインフルエンザではなかったと報告したら明日も休んでいいと言ってもらった

本当にありがたい

碧が寝ているうちに…と今日何度目かのパソコンを開いた

すっかり動揺して忘れてました。

当たり前だけど西島さんにも相談するべきだった

私はまだ未熟ものですね

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