ふつうは ページ24
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今日の午前はソロの打ち合わせで午後がAAA
その後おそらく深夜までソロのレコーディング
いつもの様に朝の早いお迎えは他のスタッフさんにお願いしてるから
私はソロの打ち合わせから合流する
「おはようございます、起きられました?」
違和感なく声かけられたかな……
西「あ、なんで昨日帰ったのさー」
「いやいや、あのまま流されませんからね」
西「碧くんに会いたい」
「そっちですか!」
西「ん?なに期待してんの?」
「なんでもないですよー!」
昨日のことを冗談半分で話せるほど私は冷静だ
関わった宿泊場所の件も打ち合わせで正式に決定した
「移動です」
AAAでの撮影スタジオまで車を走らせる
グループでの撮影に立ち会うのは初めてなので、初めて会うスタッフさんに挨拶して
空いてた部屋で頼まれてた作業をするためにパソコンを開いた
「次西島さんお願いしまーす」
まだ仕事も残ってるけど好奇心が勝って、すこーしだけ見させてもらっちゃおう
そっとスタジオのドアを開けてフラッシュの先を見る
華やかな衣装に負けない強い目線
「かっこいい……」
近くにいたスタッフに振り返られて慌てて口を抑える
「はい、西島さん以上です」
西「ありがとうございましたー」
きっと待機室に戻るよね、入れ替わりの秀太さんとハイタッチして
もうこっちに歩いてるしー!
急いでさっきいた部屋に戻ろうと廊下を歩いてたら
待機室から呼び止められた
浦「樹ちゃん!樹ちゃん!」
待機室はなぜかドア全開で
浦田さんの他にも與さん日高さん、そして実彩子ちゃんもいた
「どうしました?」
浦「今ちょっといい?」
「はい、大丈夫ですよ」
皆さんで目を合わせて、何かあるんだろうか
宇「これ、樹ちゃんだよね?」
見せて貰ったのはとあるホームページ
というか、仁が勝手に作った会社のものだ
「……私です」
ホームページのトップには仁がデザインしたドレスを着てる私がデカデカと映っている
ほんと、お恥ずかしい
宇「樹ちゃん、この会社のデザイナーとの関係は?」
言うしかないよね
もう隠せないし
実彩子ちゃんはなにかに気がついてるからこんな質問をしてくると思うし
これ以上いつ戻ってくるかわからないクソ兄を庇いきれない
仁のこと
碧のことも
実彩子ちゃんには話しておかないとダメだと思うから
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作者名:miku0829 | 作成日時:2019年1月26日 3時