現実的に ページ23
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仕事の話をしながら一緒に歩くとすぐに西島さんのマンションに着いた
西「ロック開けるからちょっと待って」
碧を抱えながら片手で鍵を探す西島さん
ただ、純粋に不自由だろうなと思って碧を受けとったら
スっと離れた
現実はそんなにドラマチックにはいかないぞ って神様が言ってるね
「じゃあ、帰りますね。お疲れさまでした」
西島さんがなんか言ってたけど気にせず逃げるように帰った
うちのドアを開けて
お気に入りの芳香剤を感じれば、安心感に覆われた
「ドキドキしたー」
碧の寝顔をみて、自分を再確認する
「私はマネージャーで、西島さんはアーティスト」
ダンサーの皆さんは ボスって呼ぶほど信頼されていて
仕事と言いながら
なによりも好きでエンターテインメントを創り続ける
出会って短期間だけど、彼を見ればそのくらい私にだってわかる
不本意な異動だったけど、仕事のためにNissyやAAAのDVDを全部見た
きらきらでかっこいいライブ映像よりも
ファンと共有するドキュメンタリー映像の普段の姿に惹かれた
悩んで もがいて 落ち込んで ぶつかって
自分と自分を応援してくれるファンと向き合う
私の自分勝手な気持ちに流されちゃいけない
西島さんが優しくしてくれてるのはきっと仕事だから
___何かを守るためには自分が強くないといけない
あの人に言われたように
気持ちが犠牲になっていたとしても
ブレちゃいけない
それが私が考えた西島さんへの誠意
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作者名:miku0829 | 作成日時:2019年1月26日 3時